概要
「第57回全国大学ラグビーフットボール選手権大会」準決勝は、1/2(土)に秩父宮ラグビー場で2試合が行われる。
第1試合は、2年ぶりの準決勝進出となった帝京大学に対し、3年連続の準決勝となる早稲田大学との対戦。第2試合は、4年連続準決勝の明治大学と3年連続準決勝の天理大学との一戦となる。
それぞれの過去の対戦の詳細は、次に記載している。
トーナメント
ラグビーマガジン 2021年02月号 [2大別冊付録:(1)トップリーグ写真名鑑 (2)全国高校大会花園ガイド]
1/2(土) 秩父宮ラグビー場
帝京大学vs早稲田大学 12:20〜
過去の対戦成績では帝京大学に分があるが、直近2戦は関東大学対抗戦で早稲田大学が勝っており、互いに過去の対戦を極度に意識するほどではなさそうだ。
今季の帝京大学は、関東大学対抗戦序盤からFWを前面に出した戦いをしておりトライを量産した。しかし、明治大学、早稲田大学、慶應義塾大学には後半失速気味となり、敗れることとなった。大学選手権準々決勝の東海大学戦では、今季の出場数は少ないものの経験のある選手が多い布陣で戦い、スクラムで優勢に立つなど後半26分までトライを許さなかった。
早稲田大学は、関東大学対抗戦では明治大学に敗れて6勝1敗、2位となった。上位校には的確な対策をして勝利に結びつけてきたが、早明戦ではやや受けにまわったところがあった。大学選手権準々決勝の慶應義塾大学戦では、積極的にハイパントを使った対抗戦での対戦とは異なり、大外まで展開することで幾度もインゴールを越えた。
勝負の鍵は、帝京大学がラインアウトモールなどでどれだけトライをとりきれるか、早稲田大学のほうもラインアウトやモールの対策は十分なはずだ。また、早稲田大学は慶應義塾大学戦で大外まで展開する攻撃を見せたので、外を意識させて内側に切れ込むのかキックパスを多用するのか新たなオプションにも注目したい。
メンバー表チェック
帝京大のスタメンは、対抗戦の早稲田戦から8人変更。FWは、ここ1,2戦でPR細木康太郎、LO久保克斗、No8安田司ら昨年からの主力が戻っている。BKにはCTB尾崎泰雅、FB奥村翔のほか、CTBニコラス・マクカランが戻り、WTBにはミティエリ・ツイナカウヴァドラと今季初出場となる大藪洸太が担う。
早稲田のほうは、LO大崎哲徳が戻ったほかは準々決勝の慶応大戦とスタメンは同じ。FL相良昌彦は4戦連続のスタメン、坪郷智輝に刺激されたか激しさが増したように感じる。1年生CTB伊藤大祐(桐蔭学園)は2戦連続スタメンとなった。
過去の対戦成績
過去の大学選手権での対戦では、早稲田大学が2連勝したあと帝京大学が4連勝となっている。ただ、関東大学対抗戦では、帝京大学が2011年から2018年まで8連勝のあと、早稲田大学が2019,2020と2連勝。
2007年度 帝京大学 5-12早稲田大学
2008年度 帝京大学10-20早稲田大学
2009年度 帝京大学31-20早稲田大学
2010年度 帝京大学17-12早稲田大学
2012年度 帝京大学38-10早稲田大学
2013年度 帝京大学41-34早稲田大学
(参考)関東大学対抗戦 過去4年
2017 帝京大学40-21早稲田大学
2018 帝京大学45-28早稲田大学
2019 帝京大学32-34早稲田大学
2020 帝京大学29-45早稲田大学
FW平均体重
帝京大 106.8kg
早稲田 101.4kg
FW高身長選手
帝京大 LO久保克斗191cm LO山川一瑳190cm FLダアンジャロ・アスイ190cm No8安田司181cm
早稲田 LO下川甲嗣187cm FL村田陣悟185cm No8丸尾崇真183cm LO大崎哲徳182cm
明治大学vs天理大学 14:45〜
直近の対戦は2018年度の決勝戦。明治大学がリードするも天理大学がシオサイア・フィフィタのトライとゴールで5点差に迫り数分、明治大学が逃げ切って22年ぶりの優勝を遂げた。
明治大学は、関東大学対抗戦では早明戦い快勝し6勝1敗で優勝。相手への対策よりも自らのやるべきことをやり遂げることを優先しながらFWも成長してきた。試合開始直後から流れをつかんだ早明戦に対して、受けにまわると慶應義塾大学に敗れたほか帝京大学や日本大学にも苦戦を強いられた。
天理大学のほうは、1年生からの主力SH藤原忍、SO松永拓朗、CTBシオサイア・フィフィタが4年生となり勝負の年となった。練習できない時期もあったが「今年こそ」という気持ちは例年以上のものがあるはずだ。昨年の大学選手権準決勝では、早稲田大学に先に走られてしまった経験を課題として生かすことができるか。
ともに前半の入りからペースをつかみたいが、明治大学は主将No8箸本龍雅を中心にディフェンスをこじ開けようとするアタックを天理大学が出足の早いタックルで止められるか。ここで相手を受けにまわらせることができたほうが試合を優位にすすめられそうだ。
また、明治大学のWTBは小柄でキレのいいステップの石田吉平と大股で力強い走りの石川貴大、天理大学のWTBはボディバランスのいいマナセ・ハビリと土橋源之助がいる。今季は各リーグともWTBのトライがやや少なかったが、この試合では注目だ。
メンバー表チェック
明治大のスタメンは、早明戦、大学選手権準々決勝からPR大賀宗志が村上慎に代わってはいったほかは変更なし。森勇登はSOに入って4戦目となる。また、早明戦以来リザーブにはSHを入れておらず、その枠をBKに割いている。
天理大は、リザーブにPR山本泰之が初めてメンバー入りしたほか、スタメンは準々決勝から変更はない。ケガで関西の順位決定戦を外れたFB江本洸志は、準々決勝に続いてスタメンとなっている。
過去の対戦成績
大学選手権での対戦は、明治大学が5戦全勝。しかし、記憶に新しいところでは、2年前の大学選手権決勝で対戦しており、わずか5点差で明治大学が勝利している。
1971年度 明治大学42- 9天理大学
1977年度 明治大学30-14天理大学
1978年度 明治大学34- 7天理大学
1980年度 明治大学71- 3天理大学
2018年度 明治大学22-17天理大学
FW平均体重
明治大 102.1kg
天理大 102.4kg
FW高身長選手
明治大 LO片倉康瑛189cm No8箸本龍雅188cm LO髙橋広大184cm PR中村公星183cm
天理大 LOアシペリ・モアラ185cm LO中鹿駿181cm
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