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1年生からの出場選手 / 関東大学対抗戦 … 天理大 早稲田の再現なるか

2020年度の大学選手権は、天理大学の初優勝で幕を閉じたことは記憶に新しい。

その天理大は、1年生からレギューのSH藤原忍(日本航空石川)、SO松永拓朗(大産大附)、CTBシオサイア・フィフィタ(日本航空石川)の3人が4年生になったときに偉業を成し遂げた。また、2019年度に大学選手権を制した早稲田もそうだった。SH齋藤直人(桐蔭学園)、SO岸岡智樹(東海大仰星)、CTB中野将伍(東筑)の3人は、1年生からレギュラーで4年時にチームを優勝に導いた。

こういった経験のある選手は、チームにとって貴重な存在となる。それでは、今年、関東大学対抗戦に1年生からレギュラーの4年生はどれだけいるのかを見てみたい。

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1年生から出場している4年生 / 2021年度

2021年度の関東大学対抗戦の4年生のうち、1年生から出場している主な選手を抜粋した。以下は2018年度の関東大学対抗戦の7戦についての出場履歴となっている。

いずれも共通しているのは、太字で示している各チームの主将が含まれていること。やはり、経験のある選手が選出されている。

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明治大学

上記に名前が上がっているのは、SH飯沼蓮(日川)、CTB児玉樹(秋田工)、FB雲山弘貴(報徳学園)、PR山本耕生(桐蔭学園)の4人。

SH飯沼蓮は1年ではスタメンはなかったが、全試合でメンバー入りを果たした。当時の主将は現在トヨタヴェルブリッツで活躍するSH福田健太(茗溪学園)、同ポジションの主将を間近で見て、4年生となった飯沼蓮が同じくSHの主将としてチームを引っ張る。また、児玉樹は秋田工の高3時に主将を務め、優勝した東海大仰星に3回戦で27-27と激戦を演じた。

早稲田大学

CTB長田智希(東海大仰星)とFB河瀬諒介(東海大仰星)は、1年生から半数以上の試合でスタメン出場。

この2人は全国高校ラグビーの優勝メンバー、とくに長田智希は東海大仰星3年時にも主将を務めた。当時は、改修により高校のグラウンドが使えない期間が数ヶ月あったが、逆境の中でチームをまとめて全国優勝を遂げた。長田智希とともに常に高校日本代表やU20選抜に選出されてきた河瀬諒介も、一目置かれる存在だ。

慶應義塾大学

1年生からのレギュラーは、HO原田衛(桐蔭学園)とFL山本凱(慶応)。いずれも高校日本代表やU20に選出されている。

今季主将となった原田衛は、昨年は対抗戦最多の11トライを決めるなど慶応大の得点パターンとして役割を果たした。また、サンウルブズのトレーニングスコッドにも選ばれた。ジャッカルで相手の何度もボールを奪ってきた山本凱も6トライ、密集から抜け出して走り切るシーンが見られた。

帝京大学

2018年の帝京大はルーキーの出場が少なく、1年からAチームで出場経験があるのは主将PR細木康太郎(桐蔭学園)のみ。この学年は昨年今年とスタメンには2,3人と少ないが、元気のよい下級生をまとめて2018年以来の対抗戦優勝を狙う。

その他、ルーキーで対抗戦に出場したのは中野光基(大阪桐蔭)、2019、2020に対抗戦の出場がなく上記リストに含めていないが、春はBチームの主力、対抗戦出場もあるかもしれない。

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筑波大学

主将FB松永貫汰(大産大附)は7戦中5戦でスタメン出場、SH鈴村淳史(中部大春日丘)はリザーブから2試合の出場。

花園と縁のなかった松永貫汰だが、スピードに乗ってステップを切ったりキックをしてもスピードが落ちないまま相手を抜き去るシーンをよく見る。また、相手がタックルを躊躇する場面が見られるのは、キックをうまく織り交ぜるところにありそうだ。WTB植村陽彦(茗溪学園)、WTB大畑亮太(東海大仰星)らと組むバックスリーからいくつのトライを生み出すか。

日本体育大学

1年生からの出場は、主将FL高橋泰地(秋田工)とPRミキロニ・リサラ(日体大荏原)、CTBハラトア・ヴァイレア(日体大柏)、CTBクリスチャン・ラウイ(日体大柏)など。

主力の留学生3人が4年生となった今季は勝負の年。ハラトア・ヴァイレアはプレイスキッカーを務め、BKはどこでもこなすほか昨年はNo8でもプレーした。相手に合わせつつ、個々の力を最大限に生かせる配置で上位に食らいつきたい。

立教大学

2018年はBグループでの戦いだったが、主将PR麻生典宏(桐蔭学園)、LO金子恭也(福島高)、SO三村真優(東海大仰星)、LO村田裕太(函館ラ・サール)の4人が1年生でスタメンを経験した。

三村真優は高3時に全国優勝した東海大仰星でSOを務めるなど大舞台を経験、麻生典宏も桐蔭学園のPRとして全国大会に出場した。一昨年まで毎年のように入替戦を経験し4年生の意地を見てきた今年の4年生も意地を見せるか。

青山学院大学

不動のSO桑田宗一郎(桐蔭学園)のほか、FL小島静也(桐蔭学園)、WTB衣笠竜世(國學院久我山)らが1年生でスタメンを経験した。

主将となった桑田宗一郎は4年間のほとんどの試合でSOを務め、今季はその集大成となる。上位チームに比べて軽量のため苦戦することも多いが、これまで桑田宗一郎のひらめきと技術で一矢報いる場面は何度か見られた。上位チームを慌てさせるシーンをつくれるか。

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