概要
2021年度の関東大学対抗戦は、9/12(日)に開幕。第1週は、8チームのうち6チーム3試合で開幕戦が行われた。
なお、2021年シーズンは勝点制を導入。勝ち4点、引分2点、負け0点のほか、「3トライ以上の差をつけての勝利」「7点差以内の負け」に各1点が加えられる。
ここまでの結果
第1週を終えての勝点は次の通り。慶応大と日体大の開幕戦は来週。
早稲田 5 得失点差+70
明治大 5 得失点差+49
帝京大 4 得失点差+10
筑波大 0 得失点差-10
青学大 0 得失点差-49
立教大 0 得失点差-70
慶応大 -
日体大 -
ラグビーマガジン 2021年 10 月号 [雑誌] <別冊付録:主要大学写真名鑑>
9/12(日)
大学名の後ろの( )内の数字は、ボーナスポイントを加えた勝点。
帝京大(4) 17- 7 筑波大(0)
先制は筑波大、前半開始早々に相手陣5mラインでマイボールスクラムを得ると、左から中央へと展開、最後はFL岩田真樹(4年,明大中野八王子)が飛び込んでトライを決めた。対する帝京大は、前半12分にWTB大藪洸太(3年,中部大春日丘)がハーフウェイライン手前でパスを受けると、左サイドを駆け抜けながらキック、インゴールに転がるボールを自ら押さえて同点。さらに前半35分、帝京大はPR細木康太郎(4年,桐蔭学園)がモールを押し込み、14-7とリードして前半を終える。
後半は、スクラムで優位に立つ帝京大と果敢なタックルで守る筑波大が一進一退の攻防。後半30分頃には、筑波大が相手ゴール前で連続攻撃、チャンスを迎えるもトライならず。逆に、後半44分にPGを決めた帝京大が17-7とロースコアの戦いを勝ちきった。
注目ポイント
帝京大の最初のトライは、WTB大藪洸太の個人技によるもの、キックがいいところに転がり、50m5.9秒の快速を飛ばして相手ディフェンスを抜き去ると、わずかにボールにタッチしてのトライとなった。後半は逆に、筑波大FB松永貫汰(4年,大産大附)のキックが帝京大陣のゴールライン付近へ。ここでは帝京大WTB白國亮大(4年,摂津)が後ろから抱え込むようなタックルで事なきを得た。この紙一重の2つのプレイが勝敗を分けた。
帝京大は、夏までにスタメン経験の多い選手がリザーブに並んだ。前半は大事に戦って後半勝負だったのかもしれないが、筑波大のディフェンスが予想以上によかったために後半はトライならず。しかし、これによりペナルティを重ねることなかったことが勝利へつながったか。
ラグビー日本代表 フランス2023へ:B・Bムック (B・B MOOK 1533)
早稲田(5) 70- 0 立教大(0)
早稲田は前半2分、ハーフウェイラインでパスを受けたWTB槇瑛人(3年,國學院久我山)が抜け出すと、最後はSH宮尾昌典(1年,京都成章)がゴールポスト右に先制トライ。このあとWTB槇瑛人は、10分、13分にもハーフウェイライン付近からディフェンスを交わしながら連続トライ。
さらに早稲田は、前半18分に中央付近から左サイドライン際へのキックパスをNo8佐藤健次(1年,桐蔭学園)がキャッチしトライ、22分にもNo8佐藤健次は自身2つ目のトライ。さらにトライを重ねた早稲田は、前半を41-0とリードして折り返す。
後半もトライを加える早稲田は、リザーブで入ったWTB平田楓太(3年,東筑)やFL前田知暉(3年,東海大仰星)にもトライが生まれ、さらに突き放して立教大を完封、70-0で開幕戦を飾った。
注目ポイント
早稲田はWTB槇瑛人が3トライ、加速がよいために相手に思うようにタックルをさせていないように見える。ディフェンスからすると、相手のアタックラインを確認するなど、一瞬目を離すともうタックルが間に合わないといったところか。
計12トライの早稲田、難しい角度もあったもののコンバージョンキックの成功は5つに留まった。この試合のプレイスキッカーSO吉村紘(3年,東福岡)は、昨年のPGを含めての成功率は76.3%、38本蹴って失敗は9つのみだった。この試合だけで7つの失敗は、本人も納得できるはずはなく次戦は修正してくるだろう。
才能を解き放つ勝つメンタル ラグビー日本代表コーチが教える「強い心」の作り方
青学大(0) 3-52 明治大(5)
先制したのは青学大、前半17分にSO桑田宗一郎(4年,桐蔭学園)がPGを決めた。対する明治大は前半29分、相手ゴール前でつなぎNo8福田陸人(4年,國學院栃木)がゴールポスト真下に押し込んだ。37分にも、ハーフウェイライン付近での相手ペナルティのリスタートからBKに右に展開、最後はPR山本耕生(4年,桐蔭学園)がトライ。さらにトライを加えて、明治大は26-3と前半をリード。
後半最初のトライは明治大、後半2分に相手ゴール前に攻め込むと、走り込んできたLO山本嶺二郎(2年,京都成章)へのパスが通りそのまま中央に飛び込んだ。このあと、LO武内慎(3年,石見智翠館)、SO伊藤耕太郎(2年,國學院栃木)、CTB江藤良(4年,報徳学園)にもトライが生まれ、52-3で勝利となった。
注目ポイント
青学大はディフェンスが機能し、前半29分まで明治大に得点を与えずリードを保った。しかし、ペナルティが増えるにつれ失トライも増加、機能した部分と課題が見つかった試合になったのではないだろうか。
一方の明治大は、前半は思うように得点できず、前半36分にはFL住吉一晟(2年,國學院久我山)がラフプレーで一発退場。しかし、主将SH飯沼蓮(4年,日川)が冷静に声をかけるなど、以降は1人少なくなったことを意識しすぎずプレイできた。こちらも、よいところと反省すべきところがあった試合となった。
関連リンク
関東大学対抗戦対戦表
関東大学対抗戦のページ