概要
2021年度の関東大学対抗戦第4週は、4チームによる2試合が行われた。
2021年シーズンは勝点制を導入。勝ち4点、引分2点、負け0点のほか、「3トライ以上の差をつける」「7点差以内の負け」に各1点が加えられる。
ここまでの結果
10/10(日)終了時点の成績は次の通り。
明治大 3勝0敗 勝点15 得失点+146
早稲田 3勝0敗 勝点14 得失点+173
帝京大 3勝0敗 勝点14 得失点+165
慶応大 2勝1敗 勝点10 得失点 +42
筑波大 1勝2敗 勝点 5 得失点 +5
青学大 0勝3敗 勝点 0 得失点-144
日体大 0勝3敗 勝点 0 得失点-170
立教大 0勝3敗 勝点 0 得失点-234
ラグビーマガジン 2021年 10 月号 [雑誌] <別冊付録:主要大学写真名鑑>
10/9(土)
大学名の後ろの( )内の数字は、ボーナスポイントを加えた勝点。
筑波大(5) 14- 21 早稲田(14)
筑波大は前半20分、中央から左に展開するも相手ゴール5m手前でパスが乱れトライならず。さらに、27分には約40mのPGを狙うが惜しくも外れた。逆に47分の早稲田、相手ゴール前でのマイボールスクラムからCTB長田智希(4年,東海大仰星)がディフェンスを突破し先制トライ、前半を7-0とリードする。
後半は5分、ハーフウェイライン付近でパスをまわす早稲田はFB河瀬諒介(4年,東海大仰星)が抜け出し、22mライン付近でCTB長田智希へ、そのままインゴールに飛び込んだ。14分はCTB長田智希の突破から展開、最後はFB河瀬諒介がトライを加えて21-0とする。
対する筑波大は24分、中央から右へ展開しCTB松島聡(3年,大分舞鶴)がライン際を抜けて追撃のトライ。36分には、狭いサイドを攻めてPR上野辰(4年,日比谷)からSH鈴村淳史(4年,中部大春日丘)とつないでトライを奪う。しかし、このまま試合終了、早稲田が21-14での勝利となった。
注目ポイント
筑波大の失点は、帝京大に17、慶応大に10、今回の早稲田に21とディフェンスは十分機能していると言える。なんとかいい形でBK陣につないで、トライを重ねたい。
早稲田のほうは、筑波大のディフェンスのプレッシャーからCTB長田智希やFB河瀬諒介の突破がトライに結びついた。この試合までの2試合で6トライのWTB槇瑛人(3年,國學院久我山)にトライはなかったが、活躍する選手がいれば他の選手へのマークが薄くなる。
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明治大(15) 46-10 日体大(0)
先制したのは日体大、この日はNo8に入ったハラトア・ヴァイレア(4年,日体大柏)がハーフウェイライン手前からのPGを成功させる。明治大は14分、ペナルティからのリスタートで左サイドライン際で待つWTB松本純弥(4年,佐賀工)がトライ。WTB松本純弥は、24分にはパスをインターセプト、約50mを走りきり連続トライ。さらにトライを加えて、明治大が26-3とリードして前半を折り返す。
後半も流れは明治大、モールなどFWでトライを重ねると、38分には東京オリンピックに出場したWTB石田吉平(3年,常翔学園)にもトライが生まれた。試合終了間際に日体大がWTBクリスチャン・ラウイ(4年,日体大柏)からLO諏訪和希(4年,朝明)へとつないでトライを返すも、明治大が46-10で今季3連勝となった。
注目ポイント
明治大は、前半でHO田森海音(4年,長崎北陽台)が交替する場面もあったが、替わったHO紀伊遼平(3年,桐蔭学園)が2トライを奪うなどPOMを獲得する活躍を見せた。ただ、開幕戦の青学大戦と同様に前半の20分あたりまでに攻めきることができていないのは課題か。
日体大のほうは、No8ハラトア・ヴァイレアの50m以上のPG成功が相手に反則できないというプレッシャーを与えたか。また、これまでハラトア・ヴァイレアはFBでの出場だったが、この試合ではNo8、よりボールを触るポジションでチームに貢献。
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10/10(日)
慶応大(10) 40-14 青学大(0)
試合は前半3分、慶応大が連続攻撃から攻め込んだところで、こぼれ球をひろったLO今野勇久(3年,桐蔭学園)が先制トライ。このあとWTBアイザイア・マプスア(3年,キングスC)のトライのあと、HO原田衛(4年,桐蔭学園)が3連続トライでリードを広げる。
対する青学大は、相手ゴール前でのマイボールスクラムから最後はLO江金海(3年,大阪桐蔭)がトライを返す。38分にはペナルティのリスタートからCTB金澤春樹(3年,流経大柏)がトライ。33-14と慶応大のリードが19点となったところで前半終了。
後半は16分に、慶応大SO中楠一期(3年,國學院久我山)がPGを狙うも不成功。そして、後半は両者得点のないまま迎えた34分、慶応大がマイボールラインアウトからモールを押し込みHO田中慶伸(4年,桐蔭学園)がトライを決めて勝負を決定づけた。慶応大が40-14で今季2勝目をあげた。
注目ポイント
慶応大はSOに中楠一期、FB山田響(2年,報徳学園)に戻しての一戦を勝利して2勝1敗。この3戦の得点は、前半に24→12→33で69点、後半は19→0→7で26点となり、後半の戦いぶりにやや課題が残るか。
青学大のほうは、前半に2トライを奪うことができたが、先に5トライを奪われてからだった。とくに、モールなどでHO原田衛に3連続トライを奪われて突き放されたが、ここをなんとか対策したい。
立教大(0) 0-103 帝京大(14)
帝京大は前半12分、相手ボールのスクラムを押してボールを奪い、SO高本幹也(3年,大阪桐蔭)にパスが回りそのままトライ。帝京大はこのあともモールやスクラムからのトライを重ねて前半を36-0として後半へ。
後半も帝京大の勢いは止まらず、後半開始10分までに3つのトライを挙げるなど猛攻が続いた。前半に続いてモールやスクラムからのトライのほか、後半40分にはWTBミティエリ・ツイナカウヴァドラ(3年,セントジョセフC)が突破してのトライも生まれた。帝京大が103-0で今季3連勝とした。
注目ポイント
立教大はフィジカル的な差もあったが、攻め込んでマイボールラインアウトを奪われるなどのミスも見られた。プレッシャーがかかる中であっても、確実なプレーを増やしていきたい。
帝京大のほうは、今季初出場となったWTBミティエリ・ツイナカウヴァドラの突破が効果的だった。後半22分にフィールドに立つと、20分程の間に自らの1トライを含めてチームは6トライ、今後の上位チームとの対戦に向けて好材料となった。
関連リンク
関東大学対抗戦対戦表
関東大学対抗戦のページ