関西大学春季トーナメント2021 … 関西大学ラグビー協会
「関西大学春季トーナメント」は、2021年に2年ぶりの実施となった。関西大学ラグビーAリーグ8チーム、Bリーグ上位2チーム、東海リーグ1位、中四国代表の計12チームによるトーナメント。
関西Aリーグ:天理大,同志社,京産大,関学大,立命館,摂南大,関西大,近畿大
関西Bリーグ:大体大,龍谷大
東海リーグ:朝日大
中四国代表:環太平洋大
2021年5月15日(土)に1回戦2試合が行われ、優勝チームが決まる7月4日(日)までに敗者戦を含めた全20試合が行われる。関西Aリーグ上位4チームをシードとしたトーナメント戦に加え、敗者同士の試合も組まれ、1位から12位までが決まる。
試合結果は、随時更新予定。
過去の大会の結果は、次の通り。
最終順位
1位 同志社大学
2位 天理大学
3位 京都産業大学
4位 関西学院大学
5位 近畿大学
6位 摂南大学
7位 関西大学
8位 大阪体育大学
9位 立命館大学
10位 龍谷大学
トーナメント :7月4日(日)終了時点
Number(ナンバー)1020号[雑誌]日本ラグビー 主将に学べ
試合結果
1回戦
5/15 近畿大87 - 0朝日大(公式記録)
近畿大は、新主将CTB福山竜斗(4年,天理)によるキックオフから敵陣で攻め続ける。5分にCTB森元翔紀(3年,報徳学園)、8分にはSO河井優(4年,日本航空石川)、その後もモールからのトライなどで差を広げ、前半を47-0と大きくリードして終えた。
後半もサポートの動きに勝る近畿大がトライを重ね、87-0とトーナメント1回戦を大勝で飾った。なお、プレイスキッカーのCTB福山竜斗は再三の難しい角度からのコンバージョンゴールを決めるなど安定感を見せた。
【FW平均体重】
近畿大 103.8kg
朝日大 96.3kg
5/15 摂南大50-21龍谷大(公式記録)
先制トライは龍谷大、開始1分にSH松木勇斗(4年,東海大仰星)のチャージからNo8高山直暉(3年,興国)が決めた。一方の摂南大は、FBヴィリアミ・ツイドラキ(4年,ラトゥナブラカレッジ)やCTBテビタ・タイ(4年,トゥポウカレッジトロア)のトライなどで24-7と逆転。龍谷大が2トライを加えるも、摂南大が24-21とリードして折り返した。
後半は龍谷大が相手陣深くまで攻め込むも、ボールを奪った摂南大が逆襲、17分にFL徳永リオ吉平(3年,上宮)がインゴールに飛び込む。さらにトライを加えた摂南大が50-21で勝利した。
【FW平均体重】
摂南大 97.9kg
龍谷大 92.3kg
5/16 環太平洋大 中止 ○関西大
環太平洋大の棄権により、関西大が不戦勝。
5/29 大体大○ 中止 立命館
立命館の棄権により、大体大が不戦勝。
2回戦
5/23 関西大19-70同志社(公式記録)
新主将のPR龍田恭佑(4年,京都成章)率いる関西大は、経験豊富なFWに対しBKは昨年スタメン経験のないフレッシュなメンバーとなった。同志社は共同主将のLO南光希(4年,東海大仰星)とSH田村魁世(4年,桐蔭学園)が引っ張り、山口楓斗(4年,東海大福岡)は2年ぶりにFBを担う。
【FW平均体重】
関西大 97.9kg
同志社 96.3kg
試合のほうは、前半8分、同志社がラインアウトモールからHO谷本卯楽(4年,同志社)が押し込み先制トライ。さらに、11分には自陣でのインターセプトからFL梁本旺義(3年,常翔学園)、22分には大きく展開しWTB芦塚仁(2年,大阪桐蔭)のトライなどで差を広げる。一方の関西大は、ラインアウトモールから粘ってHO今井虎太郎(3年,尾道)が押し込むが、同志社が33-5とリードして折り返す。
後半先に点を取ったのは関西大、5分に前半同様にラインアウトモールからHO今井が押さえた。しかし11分、同志社はテンポのよいパス回しから最後はSH田村がトライを決める。このあとも着実に得点を重ねた同志社が70-19でシーズン初戦を飾った。
5/30 天理大27-22近畿大(公式記録)
天理大の今季初の公式戦は、新主将HO佐藤康(4年,天理)、副将FB江本洸志(4年,日本航空石川)、LOアシペリ・モアラ(4年,日本航空石川)、FL服部航大(4年,天理)、No8山村勝悟(3年,天理)らを欠き、昨年の主なスタメンがいないメンバーでの戦いとなった。対する近畿大は、新主将のCTB福山竜斗(4年,天理)を中心に、PR紙森陽太(4年,大阪桐蔭)ら昨年の主力が揃う。( メンバー表 )
【FW平均体重】
天理大 95.9kg
近畿大 103.8kg
試合は、天理大が開始直後にチャージからチャンスをつくると、ラインアウトから逆サイドに展開、最後はWTBアントニオ・トゥイアキ(3年,ロトルアボーイズ)がトライを決めた。対する近畿大は20分、ラインアウトモールからSH松山将輝(4年,大阪桐蔭)が押し込む。しかし、天理大は26分にSH北條拓郎(2年,天理)のショートパントを掴んだWTBアントニオ・トゥイアキが、33分にはNo8パトリク・ヴァカタ(1年,日本航空石川)がトライを決めるなど、前半を20-5とリードして折り返した。
後半は近畿大が走る。後半5分にラインアウトモールからFL安居一輝(4年,上宮太子)が押し込むと、9分にはマイボールスクラムから右へ展開しFB中洲晴陽(4年,筑紫)がインゴールへ、さらに、19分に中央でモールを組むとSH松山将輝が押し込み逆転のトライを決めた。天理大は、ここで経験豊富なSO藤田大輝(4年,伏見工)を投入すると、31分に右サイドのラインアウトを左へ展開、WTB福西達也(4年,日新)がトライを決めてひっくり返した。27-22で天理大が勝利。
6/6 大体大5-64関学大(公式記録)
大体大は、主将のNo8吉田海(4年,大産大附)やSH三浦裕次郎(3年,御所実)ら2019までに関西Aリーグで戦ったメンバーが多数残る。昨年就任した安藤栄次HC体制となって初めての上位チームとの対戦となる。
今季の公式戦初戦となる関学大は、新主将FL魚谷勇波(4年,東海大仰星)やNo8松田進太郎(4年,京都成章)、SH橋詰学(4年,天理)、SO坂原春光(3年,東海大仰星)ら昨年の主力が中心となる。ルーキーは、FL稲垣直希(1年,石見智翠館)がスタメンに入った。
【FW平均体重】
大体大:100.4kg
関学大: 96.9kg
試合のほうは、関学大がBK展開から攻め込むと、 前半4分にラックからサイドを突いてPR西村優希(2年,京都成章)が先制トライ。さらに8分、自陣からSO坂原春光がディフェンスの裏をつくキック、これをWTB中山幹太(4年,千里)からFB野村将大(2年,大阪桐蔭)へと渡りトライ。16分には、ラインアウトからボールをつなぎ最後はCTB松本壮馬(1年,石見智翠館)がインゴールに飛び込んだ。対する大体大は、25分にラインアウトモールからHO清水頼仁(3年,京都成章)がトライを決める。しかし、さらに関学大はトライを重ねて、33-5とリードして前半を折り返した。
後半10分、大体大が攻め込むもののボックスキックがタッチを割ってしまうと、関学大はショートラインアウトからライン際をCTB冨岡周(2年,御所実)、WTB加藤匠朗(2年,関西学院)へとボールが渡りトライ。19分にはラインアウトモールから展開し、PR浅井海翔(3年,東海大仰星)が押し込んだ。このあともトライを重ねた関学大は、64-5で勝利し準決勝進出。
関学大は、昨年に続いてFW平均体重は100kgに満たないが、まとまりのあるスクラムを見せた。また、ゲームを通じてテンポのよい攻撃から10トライを奪った。スタメンに1,2年が7人と若いメンバーが多く、接戦で真価が問われる。
6/6 京産大50-22摂南大(公式記録)
京産大は、FWには昨年までの出場経験が豊富な選手が多く、LOにはフナキ・ソロモネ(2年,目黒学院)、アサエリ・ラウシ(3年,日本航空石川)とサイズのある留学生が並ぶ。SOには家村健太(3年,流経大柏)、昨季までWTBの堀田礼恩(4年,京都成章)がCTBに入る。
摂南大は多くのメンバーが入れ替わっており、新主将のFL隈元添太(4年,京都成章)のほか、No8ヴィリアミ・ルトゥア・アホフォノ(3年,トンガカレッジ)、CTBテビタ・タイ(4年,トゥポウカレッジ)、FBヴィリアミ・ツイドラキ(4年,ラトゥナブラ)ら昨年までの主力である留学生が引っ張る。
【FW平均体重】
京産大:102.1kg
摂南大: 97.5kg
試合は京産大が攻勢に出る。9分にラインアウトからHO梅基天翔(4年,高岡第一)、LOフナキ・ソロモネとつなぎ最後はCTBジェイミー・ヴァカラヒ(4年,日体大荏原)がトライ。15分にはラインアウトモールからSH廣田瞬(4年,天理)が抜け出しトライ、22分にはラインアウトから展開し残り数mはLOアサエリ・ラウシが突進しトライ。26分は、SO家村健太のキックパスをWTB松岡大河(2年,東福岡)がゴールラインわずか手前で足でトラップしそのままインゴールに押さえた。さらにトライを加えた京産大が38-0とリードして前半終了。
後半は得点が動かない時間帯が続いたが、後半21分にWTB三重野和希(4年,大分舞鶴)が空いたスペースに蹴り込むと相手がキック処理にもたつく間に自らボールを奪いそのままトライを決めた。摂南大は、相手ペナルティのりスタートからフェイズを重ね、29分にNo8ヴィリアミ・ルトゥア・アホフォノがトライ、32分にはPR原渕修人(2年,摂津)、34分にはキックオフのボールを獲得すると自陣から展開して最後はWTB藤井延卓(4年,常翔啓光学園)がインゴールに飛び込んだ。このあと互いに1トライずつ加え、京産大が50-22で勝利となった。
京産大は、ペナルティを得てラインアウトからチャンスをつくるという従来の試合運びでペースを掴んだ。4つの失トライはリザーブが8人とも入ってからのもの、準決勝以降の接戦をものにするためには課題となる。
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敗者2回戦
6/6 朝日大 中止 ○立命館
朝日大の棄権により、立命館の不戦勝。
6/12 龍谷大44- 7環太平(公式記録)
前節摂南大に健闘した龍谷大は、フロントローを入れ替えて挑む。高校時代に東海大主将のジョーンズリチャード剛、天理大SO藤田大輝、帝京大WTB人見太基らとともに戦った主将LO亀川直哉(4年,伏見工)が引っ張る。初戦は棄権となった環太平洋大は、花園で県立浦和との激戦を経験したSO宮下大輝(2年,青森山田)に注目したい。
【FW平均体重】
龍谷大:92.3kg
環太平:99.0kg
試合のほうは、6分に龍谷大がSO伊藤瑠生(4年,常翔学園)のトライで先制すると、9分16分にもトライを重ねてリードを広げる。環太平洋大は37分、CTB石堂崇明(3年,徳島市立)がトライを返す。しかし、龍谷大が15-7とリードして前半を終える。
後半、自陣で耐える環太平洋大だったが、ついに17分、小パントのルーズボールを拾った龍谷大が左へ展開、WTB森岡宏文(4年,大産大附)がトライを決めた。これで流れは一気に龍谷大に傾き、さらにトライを重ね44-7で龍谷大の勝利。
龍谷大は、コンバージョンキック8本のうち、成功したのはリザーブのSH中島悠斗(3年,関大北陽)に替わってからの2本のみと課題を残した。
敗者3回戦
6/12 近畿大64-10大体大(公式記録)
近畿大は、PR紙森陽太(4年,大阪桐蔭)を中心とするFWに変更はないが、BKは河井優(4年,日本航空石川)がFBにまわりSOに半田裕己(2年,天理)が入る。また、ルーキーWTB植田和磨(1年,報徳学園)が抜擢され、今季初出場となる。
大体大は、前節唯一のトライはラインアウトモールから。FW平均体重は97.8kgと重くはないが、2列目までの5人に限ると平均106.0kgと関西有数の重さ、関西で最も重い近畿大のFWにどこまで対抗できるか。
【FW平均体重】
近畿大:103.8kg
大体大: 97.8kg
試合は前半3分、近畿大がラインアウトモールからSH松山将輝(4年,大阪桐蔭)が押さえた。大体大のほうは、相手陣でルーズボールを拾って展開するとLO五十野海大(3年,八幡工)が粘って最後はWTB秋山哲大(3年,大阪桐蔭)につないでトライを返す。しかし、近畿大は21分、ラインアウトモールからアタックを重ねてNo8中村健志(3年,近大附)が相手ディフェンスを引きずりながらトライ、23分にも展開からWTB三島琳久(3年,大阪桐蔭)がトライを決めるなど突き放す。近畿大が33-5とリードして前半終了。
後半、先に点をとったのは大体大、5分にラインアウトモールからHO清水頼仁(3年,京都成章)が押し込んだ。しかし、近畿大は11分にラインアウトモールから逆サイドに展開、13分にはCTB小林建太(4年,近大附)のゴロパントから、いずれもWTB植田和磨(1年,報徳学園)がトライを決めた。このあともトライを重ねた近畿大は64-10で勝利、来月4日に5,6位決定戦を戦う。
近畿大は、最後はFB河井優(4年,日本航空石川)がSHに、WTB三島琳久がFLに入るなど、変則的なポジションをとった。戦術の幅を広げることとなるか。
6/20 摂南大45-19関西大(公式記録)
摂南大は、主将FL隈元添太(4年,京都成章)、No8アミニアシ・ショー(2年,マリストブラザーズ)、CTBテビタ・タイ(4年,トゥポウカレッジトロア)らがメンバー外となり、No8にはヴィリアミ・アホフォノ(3年,トンガカレッジ)が入り、ゲームキャプテンはCTBヴィリアミ・ツイドラキ(4年,ラトゥナブラ)が務める。
対する関西大も、主将PR龍田恭佑(4年,京都成章)を欠き、SO高桑基生(4年,常翔学園)がゲームキャプテン。また、CTBとWTBの4人は、ルーキーの石川海翔(1年,大産大附)ら昨年出場経験のないメンバーとなる。
【FW平均体重】
摂南大: 97.1kg
関西大:100.6kg
試合は摂南大が先制、3分に自陣からCTBヴィリアミ・ツイドラキがランで大きくゲインすると、WTB前園斗真(2年,東海大仰星)へとつなぎトライ。16分には右サイドでのラックから左に展開、CTBヴィリアミ・ツイドラキがディフェンスラインを突破し左隅へ飛び込んだ。対する関西大は試合終了間際、相手ゴール前に攻め込み何度もアタックを重ね最後はNo8雨谷悠雅(4年,東海大仰星)が押し込んだ。摂南大が12-7とリードして折り返す。
後半先に点を取ったのは関西大、2分に敵陣22メートルライン手前からラックの右サイドを抜け出しそのまま走りきりトライ、ゴールも決まって逆転に成功。摂南大は15分、ゴールポスト真下あたりまで攻め込み最後は左に大きく展開、WTB前園斗真がこの日2つ目のトライを決めて再逆転。さらに20分にはPR原渕修人(2年,摂津)、27分にはCTBヴィリアミ・ツイドラキがトライを追加し差を広げる。終盤に関西大がラインアウトモールからトライを返すも、摂南大が45-19で勝利、5,6位決定戦へとすすむ。
摂南大は、CTBヴィリアミ・ツイドラキの活躍が光る。切れのある走りやオフロードパス、キッカーとしてもコンバージョンキックを7本中5本成功させた。
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準決勝
6/12 天理大55-12関学大(公式記録)
天理大は、No8山村勝悟(3年,天理)とSO藤田大輝(4年,伏見工)がスタメン復帰、FLジョネ・ケレビ(4年,ナタプア)とWTBマナセ・ハビリ(2年,高知中央)も今季初のメンバー入りでスタメンに名を連ねた。
関学大のHO山田哲平(3年,東海大仰星)、PR浅井海翔(3年,東海大仰星)、SO坂原春光(3年,東海大仰星)の3年生3人は高3で花園を逃し悔しさを味わったメンバー、その前年に高校日本一となった主将FL魚谷勇波(4年,東海大仰星)を支える。
【FW平均体重】
天理大:105.1kg
関学大: 98.1kg
試合のほうは、天理大学が前半13分、ラインアウトモールから展開しFB筒口允之(1年,長崎南山)が抜け出すと最後はWTBマナセ・ハビリ(2年,高知中央)が押し込み先制。24分には、ハーフウェイライン付近から展開、大外から内へ折り返しWTBマナセ・ハビリからSH北條拓郎(2年,天理)とつないでトライ、26分にはSO藤田大輝(4年,伏見工)の中央突破から左サイドに余ったWTBマナセ・ハビリがトライを決めた。さらに、31分38分とラインアウトモールからトライを加えた天理大が29-0とリードして前半終了。
後半にはいって、3分に関学大が展開、FB奥平湧(4年,尾道)が抜け出すとWTB山本快(1年,関西学院)へつなぎインゴールに飛び込んだ。しかし、天理大は11分にターンオーバーからの展開、17分にはラインアウトモールからトライなどでを差を広げる。関学大は34分にラインアウトモールからトライを返すも、天理大が55-12で勝利、決勝へと駒をすすめた。
4人の主力が戻った天理大は、キックによるエリアマネジメントや一つ一つのプレーの強さや速さがレベルアップ、昨年までの強さが感じられる一戦となった。
6/20 京産大20-21同志社(公式記録)
京産大のFWは、ルーキーLOフナキ・ソロモネ(1年,目黒学院)が入るも、第一列の3人を始め昨年の主力が多く残り安定感を見せている。BKは前節に続いてSO西仲隼(3年,近大附)を欠くが、SOに家村健太(3年,流経大柏)が入り、CTBにはジェイミー・ヴァカラヒ(4年,日体大荏原)と堀田礼恩(4年,京都成章)が入る。
同志社のFWは、PR山本敦輝(2年,常翔学園)とNo8木原音弥(4年,東福岡)が復帰、FLには2回戦に続き163cmの向井竜平(3年,同志社香里)が入る。BKには、CTB和田悠一郎(4年,東海大仰星)がスタメンに戻り厚みを増す。リザーブは、BKは2人でFWが6人、京産大の強力FWに対抗する。
【FW平均体重】
京産大:102.1kg
同志社: 96.4kg
試合は前半3分、同志社がラインアウトモールからHO谷本卯楽(4年,同志社)が押し込み先制トライ。続く6分にも、キックオフのボールをキャッチして自陣から展開、CTB稲吉渓太(4年,東福岡)が切れ込みWTB和田悠一郎(4年,東海大仰星)へつなぐと相手ゴール目前へ、最後はHO谷本卯楽が押さえた。一方の京産は10分、ラインアウトモールからHO梅基天翔(4年,高岡第一)が押さえて差を詰める。両チームチャンスをものにできないまま迎えた30分、同志社は正面からのPGを失敗、逆に京産大は37分43分にもPG成功させた。同志社が14-13と1点のリードで前半を終える。
後半は膠着状態が続くも、同志社は19分に展開からゴール前に攻め込みインゴールへゴロパント、しかし京産大のドロップアウトでトライならず。京産大は26分、相手ゴール前のラックから展開すると、HO梅基天翔が抜け出し中央に逆転のトライを決める。しかし、後半38分、相手ゴール前でキープする同志社は左へ展開、2人飛ばして大外のFB山口楓斗(4年,東海大福岡)に渡りトライ、ゴールも決まって逆転。そのまま21-20で同志社が勝利、決勝へと進む。
BKのリザーブ2人の同志社は前半に1人交替、後半はSH新和田錬(3年,尾道)を投入すると、SH田村魁世(4年,桐蔭学園)がSOにまわるなどポジションチェンジで対応した。
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順位決定戦
6/27 11,12位 朝日大 中止 ○ 環太平
朝日大の棄権により、環太平洋大の不戦勝。
6/27 9,10位 立命館20-17龍谷大(公式記録)
立命館はルーキー5人がメンバー入り。LO本郷正人(1年,中部大春日丘)とFL江木畠悠加(1年,大分舞鶴)はスタメン、PR山下竜弥(1年,石見智翠館)、SH堀内銀之助(1年,土佐塾)、FB山下真之介(1年,流経大柏)らはリザーブに名を連ねた。
龍谷大は、主将LO亀川直哉(4年,伏見工業)、WTB森岡宏文(4年,大産大附)らの4年生は1,2年生からスタメンで出場していた選手が5,6人おり勝負の年、今の時期にAリーグの胸を借りて結果を残し昇格に向けての足がかりとしたい。
【FW平均体重】
立命館: 95.3kg
龍谷大: 94.1kg
試合は開始すぐに立命館CTB北川大夢(3年,佐野日大)がPGを決めて先制。13分にはラインアウトモールからHO安部薫平(2年,東海大仰星)がインゴールに押さえた。龍谷大は20分、ラインアウトからラックを形成、SO伊藤瑠生(4年,常翔学園)、CTB菊池健太郎(4年,東海大福岡)とパスが渡りそのままトライ。25分にもCTB菊池健太郎がインゴールへグラウンダーのキック、立命館がボールを拾うもタックルでこぼれたボールをCTB菊池健太郎が押さえて逆転に成功。しかし立命館は34分、右サイドでのラインアウトでキープすると左へ展開しFB吉本匠希(2年,常翔学園)がトライ、立命館は前半を13-12とリードして折り返した。
後半は、24分に自陣で相手ボールのラインアウトを奪うと逆サイドに展開しFB嶋大貴(4年,大阪桐蔭)が大きくゲイン、テンポのよい球出しから、アタックラインにFL由井諒太郎(2年,摂津)が切れ込みゴール前へ、最後はCTB菊池健太郎がインゴールに飛び込み再び逆転。追い詰められた立命館は、ロスタイムにプレーを切らずに何度もアタックを仕掛けるも22メートルラインを越えられないが、最後はWTB藤井健太郎(4年,伏見工)がライン際を駆け抜けてトライ、立命館が20-17で勝利し、春季大会9位。
ロスタイムのアタックでは、ミスなく攻め続けてアドバンテージを得て勝負をかけた立命館が勝利をものにした。一方7年連続Bリーグ2位の龍谷大だったが、FWとBKが一体となり随所に積極的なプレーを見せ、今後に期待をもたせる試合となった。
7/3 7,8位 大体大14-35関西大(公式記録)
大体大はSO越智幸久(4年,大産大附)がスタメン、2019年の入替戦では関西大に流れが傾いたところで投入されたが流れを戻すことはできなかった。リベンジなるか。
関西大は、HO今井虎太郎(3年,尾道)を欠くが、主将PR龍田恭佑(4年,京都成章)がスタメン復帰、ルーキーFB立石和馬(1年,東福岡)は初スタメンとなる。
【FW平均体重】
大体大: 97.8kg
関西大: 94.8kg
試合のほうは、関西大が試合開始直後から攻め込むと、左サイドでのラックからPR龍田恭佑(4年,京都成章)が縦に抜け出し、そのままインゴールに飛び込んだ。大体大は12分、相手陣10メートルライン付近でLOツポウ・マヘ(2年,高知中央)が突破、SH三浦裕次郎(3年,御所実)へとつなぎトライ。
しかし、関西大は21分にペナルティのリスタートから抜け出しHO山本大輝(4年,常翔学園)が、31分には自陣の相手ボールラインアウトを奪ってのカウンターからSH末井健将(2年,報徳学園)がトライを決めて突き放す。関西大は、前半35分に大体大PR猪頭建辰(3年,日本航空石川)にトライを許すも、21-14とリードして前半を終える。
後半は、関西大が何度も攻め込むも得点ならず、しかし18分に左サイド深くに攻め込むと、SO高桑基生(4年,常翔学園)が右サイドいっぱいにキックパス、WTB木村一信(4年,天理)がインゴールでつかんみトライ。さらに30分、SO高桑基生の小パントでゲインすると、CTB三宅伶(3年,関大北陽)が突破、最後はWTB木村一信がインゴールに飛び込んだ。関西大が35-14で勝利し、春季大会を7位で終えた。
後半は、大体大の粘り強いディフェンスが目立ったが、攻めあぐむ関西大がSO高桑基生の多彩な攻撃で引き離す展開となった。
7/3 5,6位 近畿大66-26摂南大(公式記録)
近畿大のスタメンは、1週間前に同志社に善戦したメンバーと同じ、PR紙森陽太(4年,大阪桐蔭)やCTB福山竜斗(4年,天理)らが引っ張る。ルーキーNo8古寺直希(1年,石見智翠館)は、同志社戦からスタメン。
摂南大は、前節の関西大戦でメンバー外だった主将FL隈元添太(4年,京都成章)が復帰。No8ヴィリアミ・アホフォノ(3年,トンガカレッジ)とCTBヴィリアミ・ツイドラキ(4年,ラトゥナブラ)、2人の留学生が中心となる。
【FW平均体重】
近畿大:104.3kg
摂南大: 95.8kg
試合は前半6分、近畿大がマイボールラインアウトから展開し、No8古寺直希(1年,石見智翠館)が先制トライ。14分には、CTB福山竜斗(4年,天理)が中央から右サイドへキックパス、WTB植田和磨(1年,報徳学園)がインゴールで押さえた。摂南大がチャンスを潰したあとの24分、近畿大はマイボールラインアウトから最後はCTB福山竜斗が抜け出してトライを決める。さらにトライを加えた近畿大は、前半終了間際に摂南大にラインアウトモールからトライを許すも、28-7とリードして折り返した。
後半先に点を取ったのは摂南大、3分にマイボールラインアウトからモールを押してHO米川辰巳(4年,新田)がトライ。しかし、近畿大はすぐに反撃、5分にラックから切れ込んできたFB中洲晴陽(4年,筑紫)が抜け出してそのままインゴールに飛び込んだ。14分には摂南大、ペナルティのリスタートからCTBヴィリアミ・ツイドラキ(4年,ラトゥナブラ)がタックルをかわしながらゴールポスト脇にトライを決めて差を縮める。24分の近畿大、相手ゴール前での連続攻撃から最後はCTB福山竜斗がトライを決めて再び突き放す。このあとも、さらにたりを重ねた近畿大が66-26で勝利、春季大会5位となった。
スクラムなどで強みを見せた近畿大は、FW、BKとも個々の強さが感じられた。摂南大は留学生を中心に健闘したが、前半24分でトライを取り切れなかった場面、後半先制しながら直後に取り返された場面が響いた。
7/4 3,4位 関学大5-90京産大(公式記録)
関学大は、スタメンに1年4人、2年4人とメンバーは若いが、同じ高校出身のメンバーが多く連携に不安はなさそうだ。主将FL魚谷勇波(4年,東海大仰星)が戻り、No8松田進太郎(4年,京都成章)、FB奥谷友規(4年,京都成章)とともに3人の4年生が引っ張る。
京産大は、昨年に続いてPR野村三四郎(3年,西陵)、HO梅基天翔(4年,高岡第一)、PR平野叶翔(4年,西陵)の三人が第一列を務めるなど、メンバーが固まりつつある。リザーブとして復帰のSO西仲隼(3年,近大附属)は後半に攻撃のリズムを変えられるか。
【FW平均体重】
関学大: 96.9kg
京産大:102.1kg
試合は、京産大が前半2分にラインアウトモールからHO梅基天翔(4年,高岡第一)のトライで先制、5分には相手陣10メートルライン付近でのマイボールラインアウトからモールでそのまま押し切り10-0に。さらに、12分にマイボールスクラムから最後はPR平野叶翔(4年,西陵)がトライを加えた。関学大は18分、相手ゴール前に攻め込み何度もアタックを仕掛けるも、ペナルティでチャンスを逃す。このあとも京産大がトライを重ね、前半を50-0とリードして終える。
後半も京産大が先手を取る。2分にラインアウトモールから押し込むと、7分にはラインアウトモールからLOアサエリ・ラウシ(3年,日本航空石川)が抜け出しインゴールに飛び込んだ。関学大は30分、相手ボールを奪うと切れ込んできたCTB川村祐太(1年,関西学院)が抜け出し、SH金築達也(2年,報徳学園)へのオフロードパスがとおり、ようやくトライを決めた。終盤にも自陣からFB船曳涼太(2年,神戸科学技術)が巧なステップで走りきりトライを決めた京産大、90-5と大差での勝利となり、関西春季大会を3位で終えた。
フィジカルで勝る京産大は、ペナルティを得てタッチキックからラインアウトモールという流れで何度もトライを奪った。一方の関学大は、相手をなかなか止めきれず苦戦を強いられたが、コンバージョンゴールへのプレッシャーは見事で、2,3本は防いだように見えた。
7/4 1,2位 天理大19-35同志社(公式記録)
天理大は、主将HO佐藤康(4年,天理)、副将FB江本洸志(4年,日本航空石川)が復帰、SO藤田大輝(4年,伏見工)も戻った。また、昨年トップチームで出場のなかったWTB奥田北斗(2年,桐生第一)、CTB佐藤歓(3年,新潟工)らにも注目したい。
同志社のほうもメンバーは戻りつつあるが、FLは小島雅登(3年,東福岡)、奥平都太郎(1年,東海大仰星)ともに初スタメン。先週の練習試合に続いてSOは嘉納一千(2年,大阪桐蔭)、準決勝までSOだった西村海音(3年,同志社)はCTBで先発する。
【FW平均体重】
天理大:101.5kg
同志社: 95.0kg
試合は開始3分、天理大はラインアウトモールからFL亀沖泰輝(4年,市立尼崎)が押さえて先制。対する同志社も、7分にラインアウトモールからFL奥平都太郎(1年,東海大仰星)がトライを返す。さらに15分、No8梁本旺義(3年,常翔学園)の突進からペナルティを得ると、SO嘉納一千(2年,大阪桐蔭)がPGを決める。このあと両者決定機はなく、36分に同志社がPGで差を広げるも、38分に天理大が攻め込みアドバンテージを得ると、SO藤田大輝(4年,伏見工)が小パント、これを自らキャッチしてゴールポスト下に飛び込んだ。13-12と同志社リードで前半終了。
後半は、同志社が自陣からNo8梁本旺義の突進とSO嘉納一千のキックで一気に攻め込むと、11分にラインアウトモールからHO谷本卯楽(4年,同志社)が押し込みトライ。24分には、マイボールスクラムから展開、CTB岡野恭吾(2年,常翔学園)が粘ってゲイン、最後はWTB和田悠一郎(4年,東海大仰星)がインゴールに飛び込み、ゴールも決まって25-12と差を広げる。
天理大は29分、マイボールラインアウトからトライを返すも、33分にNo8梁本旺義が突破しディフェンスを振り切って中央にトライを決めた。同志社が35-19で勝利し、関西春季大会の優勝を飾った。また、天理大は2015秋に同志社に敗れて以来の関西勢への敗戦となった。
動きのよかった同志社の中でも、今季初めてNo8に入った梁本旺義、今季初スタメンのSO嘉納一千の活躍が光った。 後半の獲得率は上がったがラインアウトなど課題を残すも、天理大に勝利という結果は自信になる。天理大は、WTB豊田佑樹(2年,天理)はトップスピードに乗るのが早く、今後生きる場面は出てくるか。
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