概要
第57回 全国大学ラグビーフットボール選手権大会 は、2020年11月21日(土)に1回戦が始まり、2021年1月11日(月・祝)に国立競技場での決勝戦で幕を閉じた。
決勝は「天理大vs早稲田」
決勝戦は、大学選手権初優勝を目指す天理大学と連覇を狙う早稲田大学の対戦となった。大学選手権での天理大学と早稲田大学の対戦は5回目、これまで天理大学の1勝、早稲田大学の3勝となっている。最近では、2015に14-7で天理大学が勝利、2019には早稲田大学が52-14で勝利している。
決勝までの道のり
天理大学は関西大学リーグ5連覇を達成。大学選手権準々決勝では流通経済大学と対戦、試合開始から圧力をかけて前半だけで6トライをあげて38-0とリード、以降も勢いは止まらず78-17で圧勝した。準決勝の相手は関東大学対抗戦1位の明治大学、前半3分にWTB土橋源之助が先制トライを奪うなど前半を19-5で折り返すと、後半開始直後の2トライで突き放し41-15で勝利、2年ぶり3回目の決勝進出を決めた。
一方の早稲田大学は、関東大学対抗戦では明治大学に敗れて2位。大学選手権初戦となる準々決勝では慶應義塾大学と対戦、グラウンドを幅いっぱいに使ったワイドな攻撃でWTB槇瑛人らが躍動し29-14と快勝した。準決勝では帝京大学に対し、前半にモールで2つのトライを奪うなど最大15点あったリードを守りきって33-27と勝利、2年連続33回目の決勝へと駒をすすめた。
決勝
試合のほうは、天理大学が前半3分にCTB市川敬太、10分にLOアシペリ・モアラが連続トライ、これまでの試合同様に早い時間帯に先制し試合を優位にすすめる。対する早稲田大学は、20分にCTB長田智希のゲインからPR小林賢太が押し込んでトライを返す。このあと、天理大学がCTB市川敬太が2つのトライを加えて、29-7とリードして前半を終える。
後半も先に点を取ったのは天理大学、6分に相手ボールのスクラムをプッシュするとこぼれ球をSH藤原忍がトライ。これ以上離されたくない早稲田大学は12分にBK展開するとFB河瀬諒介がディフェンスをかいくぐってインゴールに飛び込んだ。このあともCTBシオサイア・フィフィタを突破口に展開した天理大学がトライを重ねて55-28で勝利、初の大学選手権優勝を遂げた。
天理大学は3度目の決勝にして初優勝、関西大学リーグのチームとしては第21回(1984年度)の同志社大学以来36年ぶりの優勝奪還であった。また、決勝戦での55得点および8トライは過去最高、全3試合で最も点差が少ない試合は26点であり歴代2番目に点差をあけての栄冠となった。
トピックス
新型コロナ対策のため、各チームともほとんど実戦経験を積むことができないままリーグ戦に突入した。関西大学リーグではクラスターが発生するなど複数の大学でリーグ戦を始められる状態になかったが、例年より1〜2ヶ月遅れて2グループに分けてのリーグ戦にこぎつけた。各グループの同順位同士による順位決定戦が行われたが、チームによっては4週連続の試合となるなどタイトなものであった。
また、新型コロナの影響により、関東大学対抗戦、関東大学リーグ戦で各1試合、関西大学リーグは順位決定戦1試合が出場辞退による試合中止となった。さらに、大学選手権では「同志社大学vs帝京大学」が同志社大学の出場辞退により試合は行われなかった。
出場校
関東大学対抗戦、関東大学リーグ戦、関西大学リーグの各3枠に加え、前年決勝進出チームの所属リーグにプラス1枠が与えられる。前年は早稲田大学と明治大学の決勝となったため、関東大学対抗戦が5枠となった。(cは主将)
関東大学対抗戦
1位明治大学/12年連続49回目(c箸本龍雅)
2位早稲田大学/37年連続54回目(c丸尾崇真)
3位慶應義塾大学/2年ぶり37回目(c相部開哉)
4位帝京大学/22年連続28回目(c松本健留)
5位筑波大学/3年連続23回目(c岡崎航大)
関東大学リーグ戦
1位東海大学/16年連続18回目(c吉田大亮)
2位流通経済大学/13年連続21回目(c坂本侑翼)
3位日本大学/2年連続19回目(c藤村琉士)
関西大学リーグ
1位天理大学/7年連続29回目(c松岡大和)
2位同志社大学/2年連続52回目(c中尾泰星)
3位京都産業大学/8年連続34回目(c田中利輝)
東北・北海道代表
八戸学院大学/2年連続3回目(c仲澤巽)
東海・北陸・中国・四国代表
朝日大学/9年連続9回目(c宮田賢斗)
九州学生リーグ
福岡工業大学/2年ぶり27回目(c香山海渡)
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トーナメント
試合結果
1回戦 11/21(土)
福岡県営春日公園球技場
2回戦 11/29(日)
3回戦 12/13(日)
日本大学108-0福岡工業大学(前半61-0)詳細
流通経済大学19-19筑波大学(前半12-14)詳細
*引き分け抽選の結果、流通経済大学が準々決勝へ
慶應義塾大学47-14京都産業大学(前半28-7)詳細
同志社大学 中止 帝京大学 *同志社棄権、帝京不戦勝
準々決勝 12/19(土)
慶應義塾大学14-29早稲田大学(前半7-24)詳細
明治大学34-7日本大学(前半12-0)詳細
東海大学8-14帝京大学(前半3-7)詳細
流通経済大学17-78天理大学(前半0-38)詳細
準決勝1/2(土)
帝京大学27-33早稲田大学(前半13-21)詳細
明治大学15-41天理大学(前半5-19)詳細
決勝 1/11(月・祝)
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