12/21(土)、14:05から秩父宮で「明治大vs関学大」の一戦が行われる。
明治大は、昨シーズンの優勝校であり、今シーズンの関東対抗戦でも危なげなく全勝優勝。一方、関西リーグ3位で2014以来の出場を決めた関学大は、3回で朝日大を38-19で破り、準々決勝に駒を進めた。
今シーズンの充実ぶりから明治大は優勝候補の本命とされており、つけいる隙はなさそうに見える。しかし、関学大にも光が見えるデータを探してみたので、のちほど紹介したい。
ラグビーマガジン 2020年 01 月号 [別冊付録:2020 RUGBY CALENDAR]
最近の大学選手権の成績比較
過去10年の直接対決は全て明治大の勝利。今の選手がいなかった頃の対戦とはいえ、関学大としては関西1位で選手権に出場し苦杯をなめた相手である。（対は関東対抗戦、リは関東リーグ戦、西は関西リーグでの順位、関東対抗戦は選手権の順位枠による順位）
＜直接対決：過去10年＞
2014 明治大(対3)21-10関学大(西1) プール戦
2011 明治大(対3)38- 3関学大(西5) 1回戦
2009 明治大(対5)62-29関学大(西1) 準々決勝
過去5年の明治大は、ここ2年は準優勝、優勝ときており、大学選手権では15戦して11勝4敗。それほど悪い成績には見えないが、2016の京産大、2014の筑波大については、秋リーグの順位としては格下に負けたことになる。とくに、FWで勝負してくる京産大に負けたことは忸怩たる思いだっただろう。
＜明治大：過去5年の成績＞
2018 明治大(対4)22-17天理大(西1) 決勝
2018 明治大(対4)31-27早稲田(対2) 準決勝
2018 明治大(対4)18-15東海大(リ1) 準々決勝
2018 明治大(対4)50-19立命館(西2) 3回戦
2017 明治大(対2)20-21帝京大(対1) 決勝
2017 明治大(対2)43-21大東大(リ1) 準決勝
2017 明治大(対2)27-21京産大(西2) 3回戦
2016 明治大(対2)22-26京産大(西3) 3回戦
2015 明治大(対2)19-28東海大(リ1) 準決勝
2015 明治大(対2)48-12立命館(西3) プール戦
2015 明治大(対2)52-14流経大(リ2) プール戦
2015 明治大(対2)53-14京産大(西5) プール戦
2014 明治大(対3) 7-43筑波大(対5) プール戦
2014 明治大(対3)41-29大東大(リ4) プール戦
2014 明治大(対3)21-10関学大(西1) プール戦
関学大は、過去10年で14戦3勝11敗であり、関東の大学には1度も勝てていない。とくに、2014は関西1位で出場しながら、プール戦では0勝3敗。ちなみに、2014はWRC2019に選出された徳永祥尭(現東芝ブレイブルーパス)がナンバーエイトとして出場していたシーズン。
＜関学大：過去10年の成績＞
2014 関学大(西1)19-24大東大(リ4) プール戦
2014 関学大(西1)12-60筑波大(対5) プール戦
2014 関学大(西1)10-21明治大(対3) プール戦
2013 関学大(西4)50- 0朝日大(東海) プール戦
2013 関学大(西4) 5-78帝京大(対1) プール戦
2013 関学大(西4)24-45大東大(リ3) プール戦
2012 関学大(西4) 0-54筑波大(対1) プール戦
2012 関学大(西4)29-34法政大(リ4) プール戦
2012 関学大(西4)17-29慶応大(対5) プール戦
2011 関学大(西5) 3-38明治大(対3) 1回戦
2010 関学大(西2)12-62早稲田(対1) 準々決勝
2010 関学大(西2)43-12福岡大(九州) 1回戦
2009 関学大(西1)29-62明治大(対5) 準々決勝
2009 関学大(西1)38-24同志社(西4) 1回戦
エンスカイ ラグビー日本代表 2020年カレンダー CL-569
大学選手権準々決勝のデータ
どうしても関学大の不利なデータばかりになってしまうが、希望の持てるデータを探してみた。ここ3年の大学選手権はシード校が準々決勝から登場するが、シード校のうち1校が準々決勝で敗れているというもの。また、準々決勝での接戦も少なくない。シード校にとっては初戦であることや試合間隔があいていることが要因として考えられるだろう。
2018 シード校/東海大(リ1)15-18明治大(対4)
2018 シード校/早稲田(対2)20-19慶応大(対3)
2017 シード校/天理大(西1) 7-33東海大(リ2)
2017 シード校/明治大(対2)27-21流経大(リ2)
2017 シード校/大東大(リ1)33-28慶応大(対3)
2016 シード校/早稲田(対2)31-47同志社(西2)
2016 シード校/天理大(西1)29-24慶応大(対4)
エンスカイ 卓上 ラグビー日本代表 2020年カレンダー CL-602
今シーズンの秋リーグでの成績比較
秋の明治大は関東対抗戦1位(関東対抗戦の順位表)、関学大は関西リーグ3位(関西リーグの順位表)。明治大はどこをとっても隙がなく、不安に思えるデータは見当たらない。関学大は、奥谷友規のゴール成功率91.2%が目を引く。
＜対戦成績と敗れた相手＞
明治大 1位 7勝0敗 なし
関学大 3位 4勝3敗 天理大,同志社,近畿大
＜得点/失点/反則の1試合平均数＞
明治大 68.6得点 11.0失点 反則6.3
関学大 30.9得点 28.9失点 反則7.9
＜トライ数/ゴール数/PG数/メインキッカー成功率＞
明治大 71トライ 61G 1PG 山沢京平85.2%
関学大 30トライ 27G 4PG 奥谷友規91.2%
＜ポジション別トライ数＞
明治大 FW36.4% BK63.6%
関学大 FW46.7% BK53.3%
＜直近の試合のスタメンFW平均体重＞
明治大 104.5kg(12/ 1早稲田戦)
関学大 101.5kg(12/15朝日大戦)
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展望
やはり明治大有利は動かない。FWもBKもレベルが高い。マイナスの要素があるとするならば、多少試合間隔があくことぐらいか。
関学大は、PGで得点を重ねたり、BKのスピードのある展開で接戦に持ち込みたい。筑波大の戦いが参考になるだろうか。勝てるはずの相手に接戦となり、明治大に焦りが生まれるようだと関学大にもチャンスはあるかもしれない。
