概要
2021年度に行われる「第58回 全国大学ラグビーフットボール選手権」の4回戦が、12/18(土)に秩父宮ラグビー場で2試合、花園ラグビー場で2試合が行われる。
4回戦は、次の4試合が予定されている。
<秩父宮ラグビー場>
近畿大学(関西2位) 11:30 慶應義塾大学(対抗戦4位)
日本大学(関東リーグ戦2位) 14:00 日本体育大学(対抗戦5位)
<花園ラグビー場>
大東文化大学(関東リーグ戦3位) 11:45 同志社大学(関西4位)
明治大学(対抗戦3位) 14:00 天理大学(関西3位)
トーナメント表や大会全体の情報は次の通り。
12/18(土) 4回戦
近畿大(関西2位) 11:30 慶応大(対抗戦4位)/秩父宮
近畿大は、天理大、同志社に勝ち、6勝1敗で堂々の関西2位、9年ぶりの大学選手権出場となる。慶応大は、帝京大、早稲田、明治大のほか筑波大に敗れ3勝4敗で対抗戦4位、2年連続39回目の出場。
今季の近畿大は、PR紙森陽太(4年,大阪桐蔭)を中心とした強力FWに主将CTB福山竜斗(4年,天理)を起点として走り回るBK陣で白星を重ねた。とくにリーグ戦序盤はディフェンスがよく、京産大、天理大、同志社を1トライに抑えた。気になるのは9年ぶりの出場で完全アウェイの秩父宮ということだが、リーグ戦序盤の集中力をもって戦うことができれば十分勝利のチャンスがある。
慶応大のほうは、ラインアウトモールからのトライが得点源、堅い結束でモールをコントロールする。対抗戦32トライのうち21トライはFWによるものだった。ただ、3位だった昨年に比べて、得点は303から200に、失点は96から208と悪化。過去には同志社と天理大以外の関西勢には12戦全勝というデータがあるが、その通りの結果にするにはディフェンスがポイントとなる。
メンバー表チェック
近畿大は、関西のトライ王WTB植田和磨(1年,報徳学園)らリーグ戦を戦ってきたメンバーがそのままスタメンに入る。最終戦で今季初出場を果たしたLO山本秀(4年,京都成章)はリザーブに控える。
慶応大のほうは、最終戦で前半途中で退いたFL山本凱(4年,慶応)がメンバー外。最終戦を欠場していたNo8福澤慎太郎(2年,本郷)、CTB鬼木崇(3年,修猷館)はスタメンに復帰。PR中尾亮介(4年,慶応)は対抗戦でのメンバー入りはなかったがリザーブに名を連ねた。
過去の対戦
2010 近畿大 7-43慶応大
FW平均体重
近畿大 102.6kg
慶応大 100.6kg
FWの高身長選手(cm)
近畿大 LO松永正喜187,LO甲斐登生183
慶応大 LOアイザイア・マプスア190,LO村松龍之介180,FL髙武俊輔180
日本大(関東リーグ戦2位) 14:00 日体大(対抗戦5位)/秩父宮
日本大は、東海大と引き分けて6勝1敗、勝敗で並び得失点差で惜しくも関東リーグ戦2位となった。日体大は、最終戦で筑波大を破り3勝4敗とし、13年ぶり25回目の大学選手権出場を決めた。
日本大は強力FWでラインアウトモールからのトライが目を引いたが、リーグ戦後半はベスト15に選ばれたWTB水間夢翔(3年,佐賀工)やCTBフレイザー・クワーク(4年,開志国際)のほかFB普久原琉(3年,コザ)らのBK陣でトライをとるシーンが見られた。大学選手権は3年連続となり、会場の秩父宮はリーグ最終戦で戦ったばかり、力を発揮できる条件は揃っている。
日体大のほうは、上位チームには完敗するも、筑波大から5トライを奪っての勝利。チームの核となるPRミキロニ・リサラ(4年,日体大荏原)、No8ハラトア・ヴァイレア(4年,日体大柏)、WTBクリスチャン・ラウイ(4年,日体大柏)の3人が4年生と勝負の年となる。日本大のFWに対抗しながらロースコアの試合になれば、No8ハラトア・ヴァイレアの遠い距離からのPGは脅威となる。
メンバー表チェック
日本大は、リーグ最終戦に欠場のSO饒平名悠斗(3年,コザ)がスタメン復帰、普久原琉(3年,コザ)はFBに戻る。No8にはシオネ・ハラシリ(4年,目黒学院)が入り、PR春野星翔(1年,日大高)は初スタメンとなる。
日体大のほうは、対抗戦の終盤2戦と全く同じ陣容となり、ルーキーSO勝目龍馬(1年,佐賀工)は3戦連続のスタメン。また、プレイスキッカーは、No8ハラトア・ヴァイレア(4年,日体大柏)とFB貝森瞭太(4年,つくば秀英)の2人で役目を担う。
過去の対戦
対戦なし
FW平均体重
日本大 103.3kg
日体大 102.1kg
FW高身長選手(cm)
日本大 LO趙誠悠185,LOテビタ・オト185,FL板倉正矢183
日体大 PRミキロニ・リサラ186,No8ハラトア・ヴァイレア184,LO諏訪和希182,PR砂田優希180
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大東大(関東リーグ戦3位) 11:45 同志社(関西4位)/花園
昨年は6位に沈んだ大東大は、今季は5勝2敗で3位、3年ぶり27回目の大学選手権を果たした。同志社はリーグ戦で4勝3敗の4位、昨年は辞退により戦うことができず、2年越しの思いをぶつける。
直近の対戦は2015年度で、33-31で大東大が勝利。WTB松井千士(現キャノン)擁する同志社が終盤まで10点をリードするも、残り10分でWTBラトゥクルーガー(現相模原)の2トライなどで逆転勝利となった。
今季の大東大は、堅いディフェンスで昨年6位からの復活となった。失点は昨年の279から164へと大幅に改善した。ラインアウトではロングスローで奥へと投げるため、ラインアウトモールから中央寄りにトライすることが多く、7点を取れるラインアウトモールとなっている。ただ、選手権出場は3年ぶりで花園での同志社戦、いつもの力を出せるかが鍵になる。
同志社は近畿大に敗れたほか、京産大には3点差、天理大には2点差での敗戦、いずれも終盤で痛恨のトライを許した。勝負弱いと言うべきか、実力差はほとんどないと言うべきか。軽量のFWの頑張りは不可欠だが、球際の強さを発揮してWTB和田悠一郎(4年,東海大仰星)ら学生トップレベルのBK陣によいボールを出したい。
メンバー表チェック
大東大は、リーグ最終戦に欠場していたFL吉瀬航太(3年,大東大一)、No8リサラ・キシナ・フィナウ(1年,青森山田)、SH稲葉聖馬(2年,御所実)がスタメンに戻る。最終戦でNo8で先発した西林勇登(2年,御所実)はHOのリザーブに入った。
同志社のほうは、3回戦の前半途中で退いたSH田村魁世(4年,桐蔭学園)がメンバー外、SH新和田錬(3年,尾道)がスタメンに入る。LO小菅由一郎(4年,京都成章)がスタメン復帰したほか、3回戦欠場のNo8木原音弥(4年,東福岡)とWTB和田悠一郎(4年,東海大仰星)はスタメンに戻った。
過去の対戦
1975 大東大28-38同志社
1987 大東大13-18同志社/準決勝
1988 大東大46-12同志社/準決勝
1989 大東大19-17同志社
1991 大東大50-12同志社
2011 大東大17-49同志社
2015 大東大33-31同志社/グループリーグ
FW平均体重
FW高身長選手(cm)
大東大 No8リサラ・キシナ・フィナウ189,LO佐々木柚樹188,PR小島燎成183,PR野口大貴183,LO塩見成梧182
同志社 LO小菅由一郎185,No8木原音弥184,南光希182,FL梁本旺義180
明治大(対抗戦3位) 14:00 天理大(関西3位)/花園
明治大は、帝京大と早稲田に敗れて5勝2敗の3位となった。天理大も5勝2敗の3位、近畿大と京産大に敗れた。過去の対戦としては、2018は明治大が22年ぶりの優勝を果たした決勝戦、明治大が主将HO武井日向(現リコー)のトライなどで逃げ切った。2020は準決勝で対戦、天理大はCTBシオサイア・フィフィタ(現近鉄)の周りを生かすプレイなどで終始リードしての勝利、決勝も勝って天理大が初優勝を遂げた。
今季の明治大は、固いディフェンスの筑波大から9トライを奪うなど前半は好調も、帝京大と早稲田からはわずか1トライで敗れた。前へと攻めた帝京大戦と早稲田戦だったが、欲しいところでトライは取れず。少し工夫があればというところだったが、昨年敗れた天理大を相手にどう戦うか。前へと攻めながら、CTBからキックを織り交ぜた攻撃など工夫が見られるか。
天理大のほうは、メンバーはほぼ戻ってきているがミスやペナルティでトライを取り切れないことも多く、完成度としては十分でないままリーグ戦が終わった感がある。ただ、LOアシペリ・モアラ(4年,日本航空石川)は突破力は抜群、主将HO佐藤康(4年,天理)はゴールライン目前の攻防で力を発揮する。接点で負けなければ、十分勝利のチャンスはある。
メンバー表チェック
明治大は、WTB石田吉平(3年,常翔学園)がリザーブにまわり、WTB秋濱悠太(1年,桐蔭学園)が3戦ぶりにスタメンに入る。また、CTB齊藤誉哉(3年,桐生第一)が3戦ぶりにリザーブでメンバー入り、攻撃にスパイスを効かせるか。
天理大のほうは、リーグ最終戦でデビューし堂々たる働きを見せたSO福本優斗(2年,上宮太子)、最終戦でリザーブだったLOアシペリ・モアラ(4年,日本航空石川)もスタメン出場となる。また、リーグ戦に出場のなかったFL小林真陽(4年,天理)がスタメン、天理高校時代に主将を務めた頼れる選手が加わる。
過去の対戦
1971 明治大42- 9天理大
1977 明治大30-14天理大
1978 明治大34- 7天理大
1980 明治大71- 3天理大
2018 明治大22-17天理大/決勝
2020 明治大15-41天理大/準決勝
FW平均体重
明治大 103.5kg
天理大 100.9kg
FWの高身長選手(cm)
明治大 LO山本嶺二郎191,LO武内慎191,FL木戸大士郎185,PR中村公星183,HO田森海音180
天理大 LOアシペリ・モアラ185,LO亀沖泰輝184,PR金山忠次180
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