概要
「第57回全国大学ラグビーフットボール選手権大会」は、12/13(日)に3回戦の3試合が行われる。予定されていた「同志社大学vs帝京大学」は、同志社大学が出場辞退のため帝京大学が不戦勝となる。3回戦に勝利したチームは、12/19(土)の準々決勝に進む。出場校は次の通りとなっている。
トーナメント
12/13(日)
慶應義塾大学 1130 京都産業大学(花園)
関東大学対抗戦3位の慶応大は、出足の早いディフェンスを軸に戦ってきた。明治大を12点に、早稲田を22点に押さえたディフェンスは対抗戦随一と言える。攻撃では40トライのうち70%にあたる28トライをFWで奪ってきた。大学選手権でもFWで勝負する。
関西大学ラグビーAリーグ3位となった京産大、こちらも強みはFW。47年の長きに渡って指導した大西健監督が勇退するも、京産大のレジェンド田倉政憲コーチがFWを鍛える。関西では最高となる62.5%のトライがFWによるものだった。練習量ではどこにも負けない自負がある。
互いにFWのひたむきなプレイを軸とするチームであり、FW同士のぶつかりあいが見られるだろう。ただ、負けたら終わりの大学選手権で、ハイパントや攻め込んでのPKなどFWのタックルやぶつかり合いを避けるようなプレイを互いにどの程度混ぜてくるか。
対抗戦で5勝の慶応大有利と見るのが自然だが、近年の京産大は大学選手権では力を出し切っており、2016に明治大を破ったほか接戦に持ち込むことが多く注目の一戦となる。
出場メンバーチェック
慶応大は、対抗戦11トライのHO原田衛、倒して素早く絡むFL山本凱らのFW陣、ハーフ団や体を張るCTB三木亮弥、1年生FB山田響(報徳学園)らBKも順当に出場予定。前節初めてスタメン出場した1年生No8福澤慎太郎(本郷)とCTBイサコ・エノサは3回戦もスタメンとして出場。
京産大のほうは、留学生のLOアサエリ・ラウシ、No8ヴェア・タモエフォラウ、CTBニコラス・ホフアはこれまで通りスタメン。今季いい動きを見せていたSO西仲隼はメンバー外、SOには順位決定戦に続き家村健太が入る。前節欠場したPR平野叶翔がスタメン復帰、トライゲッターWTB堀田礼恩はリザーブとしてメンバーに名を連ねた。
なお、ともに先発する慶応大CTB三木亮弥と京産大FL三木皓生は兄弟対決となる。
過去の対戦成績
慶応大3勝、京産大0勝
2005 慶応大17-15京産大
2014 慶応大52-21京産大
2018 慶応大43-25京産大
FW平均体重
慶応大 99.5kg
京産大 106.6kg
FW高身長選手
慶応大 LO大山祥平185cm LO相部開哉184cm
京産大 LOアサエリ・ラウシ187cm No8ヴェア・タモエフォラウ186cm
チーム情報
同志社大学 中止 帝京大学
同志社大学が出場辞退、関西大学ラグビーAリーグからの繰り上げ出場はなく帝京大学の不戦勝。
ラグビーマガジン 2021年 01 月号 [別冊付録:ラグビーカレンダー2021]
日本大学 1130 福岡工業大学(秩父宮)
関東大学リーグ戦を3位で終えた日本大、リーグ戦では得点は伸びなかったが第6節の大東大戦では88得点と爆発した。強力なスクラムなどFWを軸にゲームをつくるが、BKにはWTB水間夢翔やCTBフレーザー・クワーク、WTBナサニエル・トゥポウら留学生を止めるのは困難だ。
九州学生リーグの福工大は2年ぶり28回目の優勝を決め、大学選手権1回戦で八戸学院大学を破ると、2回戦では朝日大学にはロスタイムのトライで逆転し28-24と勝利した。この2回戦を含めて九州学生リーグでも先に走られながら逆転する展開が多かった。
日本大は、序盤からFWを軸に試合を組み立てることが予想される。福工大のほうは、セットプレイと試合の入りから力を発揮することが重要、秩父宮の観衆の前で雰囲気に飲まれないように戦いたい。
出場メンバーチェック
日本大は、PR坂本駿介、HO藤村琉士、PR岩上龍の強力な第一列、シオネ・ハラシリはNo8に入り、1年生FL井上風雅(東福岡)がスタメンに抜擢。また、リーグ戦全試合に先発したCTB広瀬龍二がメンバー外、CTBには齋藤芳徳がはいった。
福工大のほうは、PR今村彰吾がスタメンに戻り、主にスタメンで出場していたWTB井上柊斗がメンバー外となった。主将FB香山海渡のほか、目黒学院出身のCTBヴァカラヒ・シオエリは110kg、突破役として期待される。
過去の対戦成績
対戦なし
FW平均体重
日本大 101.1kg
福工大 99.1kg
FW高身長選手
日本大 LO趙誠悠183cm LO板倉正矢183cm
福工大 LO久保田涼太185cm LO阿世知諒181cm
チーム情報
daigakurugby.hatenablog.com
流通経済大学 1400 筑波大学(秩父宮)
関東大学リーグ戦2位の流経大は、昨年と比べるとトライ数は41から51に、失トライは30から22と向上した。トライではFB河野竣太が9、CTBヴィリアメ・タカヤワが6など51トライのうちBKで31トライを奪った。また、東海大戦では一時同点となる4連続トライを奪うなど畳みかけるような爆発力も持っており、波に乗ればどこからでもトライにつなげる。
筑波大は初戦で慶応大を下すなど4勝3敗、対抗戦5位となった。とくにBK陣は対抗戦上位でも引けを取らず、FB松永貫汰らを中心に多彩な攻めを見せる。ただ、ペナルティが82というのは対抗戦最多、フィジカルが強い相手にペナルティを少なく80分間戦い抜けるか。そのために、選手交代やサインプレイでリズムを変えるなど多くの引き出しを準備してくるだろう。
出場メンバーチェック
流経大は、主にスタメンで活躍していたCTBヴィリアメ・タカヤワ、WTB園田亜弥斗がリーグ最終節に続き欠場、SO柳田翔吾、WTBイノケ・ブルアがスタメンとなった。FWは188cmのLO平井寿太郎が初スタメン、主力のLOシンクル寛造、LOアピサロメ・ポギドラウ、FL篠澤輝らはリザーブに入る。
対する筑波大は、対抗戦最終節でNo8だった深山竣介、CTB谷山隼大が外れるが、FL岩田真樹とWTB仁熊秀斗がスタメン復帰。前節リザーブから入って大活躍したFB松永貫汰がスタメンに戻るなど、BKは主将CTB岡﨑航大を中心に経験豊富なメンバーが揃う。
過去の対戦成績
流経大1勝、筑波大1勝
2010 流経大33-27筑波大
2013 流経大11-36筑波大
FW平均体重
流経大 105.6kg
筑波大 98.4kg
FW高身長選手
流経大 LO平井寿太郎188cm LOタマ・カペネ188cm No8シオネ・リクアタ PR津嘉山廉人187cm
筑波大 LO八木澤龍翔188cm FL梁川賢吉188cm LO中原健太183cm
チーム情報
関連リンク