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トライランキング2020 … 関東大学対抗戦 関東大学リーグ戦 関西大学ラグビー

概要

心配された2020シーズンは、関東大学対抗戦、関東大学リーグ戦、関西大学ラグビーとも、1試合の中止があったものの、スケジュールを無事に終了した。トライは1人のものではないが、トライを重ねてきた選手について「トライランキング」として紹介したい。

なお、以下ページには、関東大学対抗戦と関東大学リーグ戦は2トライ以上、関西大学ラグビーは1トライ以上の選手を記載。 

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ラグビーマガジン 2021年02月号 [2大別冊付録:(1)トップリーグ写真名鑑 (2)全国高校大会花園ガイド] 

 

関東大学対抗戦Aグループ

最多トライはHO原田衛(慶応大3年)、慶応大のモールなどFWによる攻撃を支え、昨年の7トライからさらに増やした。9トライのWTB/CTB尾崎泰雅(帝京大4年)は、明治大戦で2トライ、早稲田戦や慶応大戦など上位との戦いでトライを決めており価値あるものだ。

HO李承爀(帝京大4年)は、スタメン2試合、リザーブ4試合での7トライ。同じくHOの江良颯(帝京大1年)とともにFW攻撃の軸となった。No8奥井章仁(帝京大1年)は明治大や早稲田相手にトライを決めたことは自信になっただろう。

WTB石川貴大(明治大4年)の大股で力強い走りは、RWC2015で南アフリカに対し決勝トライを決めたカーン・ヘスケスを彷彿させる。WTB古賀由教(早稲田4年)は迷いなく走り切る姿が印象的だ。

*「日体大vs明治大」が中止のため、この2チームは他チームより1試合少ない6試合。

 

ランキング(順位/名前/大学/トライ数)

1

原田衛

慶応大

11

2

尾崎泰雅

帝京大

9

3

李承爀

帝京大

7

4

江良颯

帝京大

6

4

奥井章仁

帝京大

6

4

平坂海人

帝京大

6

4

山本凱

慶応大

6

8

石川貴大

明治大

5

8

古賀由教

早稲田

5

8

一口隼人

筑波大

5

 

ラグビートップリーグ カラー名鑑2021【ポケット判】 (B.B.MOOK1514) 

 

関東大学リーグ戦1部

9トライのFB河野竣太(流経大3年)が最多トライ、スピードに乗った飛び出しで何度も相手ディフェンスラインを破ってきた。東海大は前後半の入りでFWで押し込んでトライをとって優位に立つが、そこで貢献したのがLOワイサケ・ララトゥブア(東海大2年)だった。

ときにはモールに加わるなど、どこにでも顔を出すWTB水間夢翔(日本大2年)が8トライをあげた。東海大では、強さを持ち合わせるCTB杉浦拓実(東海大4年)、態勢を崩さずステップをきるWTB谷口宜顕(東海大1年)もトライを重ねた。

 

また、6トライのHO岡輝剛(関東学院4年)は、FWの軸となり昇格年度の関東学院の得点パターンを確立した。FB根塚洸雅(法政大4年)は、隙のない動きで復活を期す法政大の下地をつくった。

*「東海大vs日本大」が中止のため、この2チームは他チームより1試合少ない6試合。

 

ランキング(順位/名前/大学/トライ数)

1

河野竣太

流経大

9

2

ワイサケ・ララトゥブア

東海大

8

2

水間夢翔

日本大

8

4

杉浦拓実

東海大

6

4

谷口宜顕

東海大

6

4

ナサニエル・トゥポウ

日本大

6

4

ヴィリアメ・タカヤワ

流経大

6

4

山下憲太

法政大

6

4

岡輝剛

関東学

6

10

根塚洸雅

法政大

5

 

高校ラグビー 花園の記憶 〜記憶に残る懐かしの名勝負がよみがえる〜 12/28発売 

 

関西大学ラグビーAリーグ 

今季は順位決定戦を含めて4戦、5人が4トライで並んだ。天理大は、CTBシオサイア・フィフィタ(天理大4年)のほか、HO佐藤康(天理大3年)、アシペリ・モアラ(天理大3年)と中鹿駿(天理大4年)の両LO、No8山村勝悟(天理大2年)らはトライ数だけでなく試合を通しての貢献は大きかった。

WTB/CTB岡野喬吾(同志社1年)は、積極的なプレイでチームを活性化させた。他チームよりも練習できない期間が長かった関学大は、HO竹内海斗(関学大4年)らを中心にFWでゲームをつくった。

さらに、138kgのNo8ヴェア・タモエフォラウ(京産大1年)の突進やキッカーもこなすオールマイティープレイヤーのCTBヴィリアミ・ツイドラキもインパクトを残した。

*「近畿大vs関西大」が中止となり、この2チームは他チームより1試合少ない3試合。

 

ランキング(順位/名前/大学/トライ数)

1

佐藤康

天理大

4

1

岡野喬吾

同志社

4

1

竹内海斗

関学大

4

1

田中雄太郎

立命館

4

1

山口魁生

立命館

4

6

アシペリ・モアラ

天理大

3

6

シオサイア・フィフィタ

天理大

3

6

中鹿駿

天理大

3

6

山村勝悟

天理大

3

6

田村魁世

同志社

3

6

ヴェア・タモエフォラウ

京産大

3

6

梅基天翔

京産大

3

6

宮下大輝

立命館

3

6

ヴィリアミ・ツイドラキ

摂南大

3

6

三田村直輝

摂南大

3

 

第57回全国大学ラグビーフットボール選手権大会プログラム 

 

関連リンク 

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【結果と注目ポイント】明治vs日大など3試合 大学選手権準々決勝vol.2 … 第57回全国大学ラグビーフットボール選手権大会

概要

「第57回全国大学ラグビーフットボール選手権大会」準々決勝は、12/19(土)に4試合が行われた。準決勝に進出した4チームは、1/2(土)に秩父宮ラグビー場で 決勝進出をかけて戦う。

準決勝に進出するのは、明治大学(4年連続)、早稲田大学(3年連続)、天理大学(3年連続)、帝京大学(2年ぶり)の4チーム。組み合わせは「明治大学vs天理大学」「帝京大学vs早稲田大学」となった。

この記事では、準々決勝「東海大学vs帝京大学」「流通経済大学vs天理大学」「明治大学vs日本大学」について記載。「慶應義塾大学vs早稲田大学」はvol.1に記載済み。

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トーナメント 

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大学選手権 2020-2021

ラグビーマガジン 2021年 02 月号 [雑誌] 12/25発売 

 

 

12/19(土)

 

東海大学8-14帝京大学

東海大学は関東大学リーグ戦最終戦辞退から練習を再開して1週間、4週間ぶりの公式戦となった。帝京大学は3回戦を不戦勝で勝ち上がり、2年ぶりの準決勝進出を狙う。

試合は、前半5分に東海大学WTB杉山祐太がゴール正面約30mのPGを成功させて先制。このあと、互いに決め手なく時間がすぎるが、スクラムでは帝京大学が優位に立つ。迎えた38分、相手ゴール前に攻め込む帝京大学はペナルティトライで逆転、7-3とリードして前半を終えた。

後半先に点を取ったのは帝京大学、14分に左サイドでのラックから右に展開しPR細木康太郎が外に走りながらつなぐと最後はWTB木村朋也がインゴールに飛び込んだ。コンバージョンも決まり帝京大学が14-3とリード。追う東海大学は、26分に敵陣深くでマイボールラインアウトを得ると、モールを組みFL土一海人が押し込んだ。このあと両チーム得点なく、帝京大学が14-8で勝利し準決勝にすすむ。

注目ポイント

東海大学は、リーグ戦全試合で前後半の立ち上がりにトライを奪ってきたが、この試合は後半26分の初トライが唯一のトライとなった。選手たちは言い訳にはしないだろうが、11/21(土)以来の公式戦であり練習できない期間もあったのは響いているだろう。ただ、これで帝京大学に7連敗、この壁を超えて東海大学の新たな歴史を刻みたい。

帝京大学のほうは3回戦は不戦勝、勝てば3週連続の真ん中の関西遠征となる試合がなくなったことで余裕が出たか。前半からスクラムで優位に立つものの点差をつけらなかったが、後半6分にSH土永雷が入りテンポが上がりトライが生まれた。しかし、以降は得点できなかったことは対抗戦から引き続いての課題となる。

チーム情報 

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慶應義塾大学14-29早稲田大学 

vol.1に記載。

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流通経済大学17-78天理大学

流通経済大学は、筑波大学との3回戦を引き分け抽選により準々決勝へとすすんだ。天理大学はシードで準々決勝が大学選手権初戦となる。昨年は天理大学が58-28で勝利している。

試合は前半8分、天理大学が攻め込みWTB市川敬太がインゴールわずか手前に持ち込むと、LOアシペリ・モアラが先制トライを決めた。さらに11分、CTBシオサイア・フィフィタが突破からWTBマナセ・ハビリにつないでトライ、14分には左サイドから右に展開しPR小鍛冶悠太がトライを追加した。このあともターンオーバーやインターセプトからトライを決めるなど、天理大学のペースは変わらず、38-0とリードして折り返す。

後半も天理大の勢いは止まらない。3分にゴール前中央に攻め込むとSO松永拓朗が右サイドインゴールにキックパス、キャッチしたWTB土橋源之助がトライを決めるなどトライを重ねる。

反撃を期す流通経済大学は、15分にキックパスを右サイドでLOタマ・カペネがキャッチしWTB中西海斗につないでトライ、26分にはモールからHO松田一真が押し込む。終了間際にもFB河野竣太が自陣22mラインからキック、自ら追いついて足にかけてそのままトライを決めた。しかし、天理大学が78-17で勝利して3年連続の準決勝進出となった。

注目ポイント

流通経済大学は、大東大と雨中の激闘、筑波大学と引き分けた3回戦から中5日、3週連続の試合が関西遠征となった。心身ともに疲れのある中でマイボールをターンオーバーやインターセプトからトライを奪われると精神的にはきついところだが、後半は盛り返して奪った3つのトライは価値あるものとなった。

天理大学のほうは、関西Aリーグで4週連続の試合を終え、そこから3週間ぶりの試合となった。出足の早いディフェンスやキレのあるアタックなど、力を出し切った試合となった。とくにWTBマナセ・ハビリがいい動きを見せており、CTBシオサイア・フィフィタが無理をしなくなったのは無理をする必要がなくなったこともあるかもしれない。

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明治大学34-7日本大学

早明戦に勝利して関東大学対抗戦を制した明治大学に対して、3回戦で福岡工業大学に圧勝した日本大学との対戦となった。

試合はすぐに動いた。前半5分、明治大学が相手陣22mラインまで攻め込むと左サイドから右へ展開、CTB廣瀬雄也からオフロードパスでCTB児玉樹へとつないで先制トライ。さらに、21分にターンオーバーからチャンスをつくるとBKに展開、数が余って最後はWTB石川貴大がトライを追加する。

このあと日本大学は2度ほど相手ゴール寸前まで攻め込むなど前半は押していながら、トライにつなげることはできなかった。少ないチャンスをものにした明治大学が前半を12-0とリードして終えた。

後半開始早々、日本大学は相手ゴール前でマイボールラインアウトを得ると、モールからNo8シオネ・ハラシリが押し込みトライを返す。しかし、13分に明治大学が攻め込み、ラックからSO森勇登、内に切れ込んだFB雲山弘貴にパスが渡りトライ。さらに相手ボールスクラムのこぼれ球をFL福田陸人が拾ってトライを決めるなどトライを重ね、明治大学が34-7で勝利。

注目ポイント

明治大学は、前半から後半途中まで受けにまわってしまいペースをつかむことができなかったが、少ないチャンスをものにして後半突き放し地力を見せつけた。ただ、相手を崩してのトライはほとんど見られなかったことは課題だろう。

日本大学のほうは、前半は攻め込みながらトライを取れず後半初トライのあとにトライを奪われたことで、精神的な面で消耗があったのかもしれない。しかし、試合開始直後から高い集中力で明治大学に圧力をかけ、昨年今年と進化していることを証明した。

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【結果と注目ポイント】早慶戦 再戦 大学選手権準々決勝vol.1 … 第57回全国大学ラグビーフットボール選手権大会

概要

「第57回全国大学ラグビーフットボール選手権大会」準々決勝は、12/19(土)に4試合が行われた。準決勝に進出した4チームは、1/2(土)に秩父宮ラグビー場で 決勝進出をかけて戦う。

準決勝に進出するのは、明治大学(4年連続)、早稲田大学(3年連続)、天理大学(3年連続)、帝京大学(2年ぶり)の4チーム。組み合わせは「明治大学vs天理大学」「帝京大学vs早稲田大学」となった。

この記事では、準々決勝「慶應義塾大学vs早稲田大学」についてのみ記載。

トーナメント 

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大学選手権 2020-2021

ラグビーマガジン 2021年 02 月号 [雑誌] 12/25発売 

 

12/19(土)

慶應義塾大学14-29早稲田大学

今季の早慶戦では早稲田が22-11で勝利するなど早稲田が連勝しているが、接戦の多く注目の試合となった。慶応大が勝てば6年ぶり、早稲田が勝てば3年連続の準決勝進出となる。

試合のほうは早稲田が先制、前半5分に相手陣22mライン手前のマイボールスクラムからNo8丸尾崇真が持ち出して、右サイドライン際を走り抜けてインゴールに飛び込んだ。続いて14分、中央から2本のパスで右サイドいっぱいまで展開、WTB槇瑛人が右隅にトライを追加。さらに20分には、ハーフウェイライン付近でこぼれ球を拾ったCTB伊藤大祐が独走してそのまま中央にトライ、ゴールも決まって17-0とリードを広げる。

反撃のきっかけをつかみたい慶応大は、26分に相手陣深くでマイボールラインアウトからモールを組まずに走り込んできたFL山本凱にパスをつなぐとそのままトライ。しかし、36分に早稲田がまたも右サイドへのロングパスから右隅にトライ、24-7として前半を終えた。

後半に先に得点したのは慶応大、12分に敵陣深く攻め込むとラックからBKに展開、CTBイサコ・エノサが飛び込んでトライを返す。ここから両チームとも選手を入替えるも得点なく終盤へ。39分に早稲田が中央に攻め込むと左サイドいっぱいにロングパス、WTB古賀由教がトライを加え29-14で勝利し3年連続となる準決勝進出を決めた。

結果と注目ポイント

これまでの慶応大は、ラインアウトからのモールを起点にFWで押し込むシーンが多く見られたが、この日の2トライはラインアウトからモールを組まずに切れ込んだものとゴール前ラックからBKに大きく展開したものだった。前半17分でCTB三木亮弥が負傷交代もあったが、相手ゴール前でFWで押し込みきれなかったことや勝負どころでラインアウトがとれなかったことが響いた。

早稲田のほうは、早明戦で攻略されたラインアウトを慶応大に対しては攻略してみせ、相手の攻め手を封じることに成功した。また、攻撃面ではタックルを避けるために早慶戦ではハイパントを多用したが、大学選手権では中央でひきつけてロングパスなどからサイドライン際で勝負、5本のトライのうち4本までがサイドラインいっぱいへのトライだった。

 

なお、その他の3試合は次の通り、vol.2で試合の詳細を記載する予定。

東海大学8-14帝京大学

流通経済大学17-78天理大学

明治大学34-7日本大学

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早慶戦 再戦 明治vs日大など 大学選手権準々決勝 直前チェック … 第57回全国大学ラグビーフットボール選手権大会

概要

第57回全国大学ラグビーフットボール選手権大会の準々決勝は、12/19(土)に4試合が行われる。このあと、準決勝は1/2(土)に、決勝は1/11(月・祝)に予定されている。

準々決勝ではシードとなっていた明治大学早稲田大学東海大学天理大学が登場、それぞれ3回戦を勝ち上がった日本大学慶應義塾大学帝京大学流通経済大学と戦う。

トーナメント

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第57回 大学選手権

ラグビーマガジン 2021年 01 月号 [別冊付録:ラグビーカレンダー2021] 

 

 

12/19(土)

慶應義塾大学 11:35 早稲田大学秩父宮

今季の関東大学対抗戦では、早稲田大学が22-11で勝利。好タックルを連発し明治大学に勝利していた慶應義塾大学に対して、早稲田大学がハイパントなどで相手ディフェンスとのぶつかりあいを避ける展開となった。

慶應義塾大学は、早稲田大学に敗戦したあとBKにサイズのあるCTBイサコ・エノサをスタメンに入れるなど対策すると、関東大学対抗戦終戦帝京大学にロスタイムの逆転トライで勝利、大学選手権3回戦でも京都産業大学47-14と勝利した。突き刺さるタックルからチャンスをつくりFWにこだわって攻めるこれまで通りのスタイルで準々決勝に挑むはずだ。

早稲田大学のほうは、相手の強みを消しながら慶應義塾大学帝京大学に勝利してきたが、最終戦明治大学にはやや受けにまわり敗れて6勝1敗、関東大学対抗戦を2位で終えた。2年前の大学選手権では早稲田大学がロスタイムの逆転トライで勝利したが、ここのところは早い時間帯から仕掛けて逃げ切って勝つことも多く、前半からの早稲田大学の攻め方に注目したい。

出場メンバーチェック

慶應義塾大学は、関東大学対抗戦11トライのHO原田衛、タックルとジャッカルでピンチをチャンスに変えるFL山本凱ら不動のメンバーに変更はなく、ここ2戦スタメンのCTBイサコ・エノサは続いてスタメンスタートとなる。

早稲田大学のほうは、1年生の伊藤大祐(桐蔭学園)が初先発となりCTBに入る。BK唯一の4年生WTB古賀由教が引っ張る。FWはLOに桑田陽介が入るほかは、FL相良昌彦、1年生FL村田陣悟(京都成章)、主将No8丸尾崇真らのメンバーに変わりはない。

過去の対戦成績

過去10年では大学選手権で1試合、関東大学対抗戦で10試合を戦っており、早稲田大学が10勝1分と勝敗では慶應義塾大学を圧倒。しかし、2014から2019までの7試合は全て7点差以内という接戦が続いている。

<大学選手権>
2019 慶應義塾大学 19-20 早稲田大学

関東大学対抗戦
2016 慶應義塾大学23-25早稲田大学
2017 慶應義塾大学21-23早稲田大学
2018 慶應義塾大学14-21早稲田大学
2019 慶應義塾大学10-17早稲田大学
2020 慶應義塾大学11-22早稲田大学

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FW平均体重

慶応大   99.5kg
早稲田 101.9kg

FW高身長選手

慶応大 LO大山祥平185cm LO相部開哉184cm
早稲田 LO下川甲嗣187cm LO桑田陽介185cm FL村田陣悟185cm No8丸尾崇真183cm

 

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明治大学 14:00 日本大学秩父宮

関東大学対抗戦優勝の明治大学に対して、3回戦で福岡工業大学に圧勝した関東大学リーグ戦3位の日本大学との一戦。過去の対戦は全て明治大学が勝利しているものの、近年の対戦はない。

明治大学は対抗戦では慶應義塾大学に12-13で敗れたが、そのあと自分たちの強みにフォーカスしながら帝京大学早稲田大学に勝ってきた。ここ2戦はCTBが本職の森勇登がSOを務めるが、経験豊富で視野が広く無難にこなす。突破力の主将No8箸本龍雅を始め、ラインアウト番長LO片倉康瑛、190cm103kgの大型CTB児玉樹、167cmながらキレのあるステップを見せるWTB石田吉平ら個性豊かな顔ぶれが並ぶ。

日本大学のほうは、リーグ戦序盤はやや得点力が不足し苦戦したようにも見えたが、大東文化大学福岡工業大学との直近2戦は88点、108点と大爆発。強力な第一列を中心にFWのアタックに迫力がある一方、CTBフレイザー・クワークやWTBナサニエル・トゥポウ、どこにでも現れるWTB水間夢翔らBKのアタックも見応えがある。明治大学を相手に先手を取りたいが、スクラムでどこまで勝負できるかに注目したい。

出場メンバーチェック

明治大学は、序盤は入れ替わりのあったFW第一列もPR中村公星、HO田森海音、PR村上慎で固定されており、BKのほうも11月後半にFB雲山弘貴が復帰してほぼ不動のメンバーとなっている。また、早明戦同様にSHのリザーブはおかず、なにかのときにはWTB石田吉平が代わる。

日本大学のほうは、FWにFL飯田光紀が戻り主力が揃った。BKは3回戦に続いてCTB広瀬龍二がメンバー外、SH前川李蘭がリザーブとなる。そうなると、3回戦で不安のあったキッカーを誰が担うのか注目されるところだ。

過去の対戦成績

明治大学6勝、日本大学0勝

1976 明治大学22-11日本大学
1995 明治大学64-  5日本大学
1996 明治大学70-15日本大学
1997 明治大学53-25日本大学
2000 明治大学38-23日本大学
2012 明治大学40-  3日本大学

FW平均体重

明治大 102.5kg
日本大 100.9kg

FW高身長選手

明治大 LO片倉康瑛189cm No8箸本龍雅188cm LO髙橋広大184cm PR中村公星183cm
日本大 LO趙誠悠183cm LO板倉正矢183cm

 

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ハードワーク 勝つためのマインド・セッティング (講談社+α文庫) 

 

 

東海大学 11:35 帝京大学(花園)

シーズン直前の練習試合でも過去の対戦でも帝京大学が圧倒している。しかし、関東大学リーグ戦では不戦敗1つで優勝した東海大学に対して、帝京大学関東大学対抗戦では4勝3敗の4位だった。

東海大学が安定した戦いぶりを見せたのは、リーグ戦6戦とも試合開始20分までに2トライ、さらに後半開始から10分間のうちに1本はトライを取るなど「入り」の部分でペースをつかんでいることが大きい。1年生SO武藤ゆらぎ(東海大仰星)が安定したプレイをしていることもある。

帝京大学のほうは、もともと強力なFWに1年生の活躍などもあり層に厚みを増しており、BKもCTB尾崎泰雅を中心に迫力がある。しかし、敗れた試合では後半にペナルティが増えて失速するという傾向があった。試合中の修正力を上げるためにどう対策してくるか。

出場メンバーチェック

東海大学は、これまで主にFBで全試合スタメンだった酒井亮治がメンバー外となった。FLレキマ・ナサミラは3戦ぶりに先発、ノア・トビオはリザーブスタートとなる。また、SO丸山凛太朗はリザーブのため、SO武藤ゆらぎか3戦ぶりに先発のWTBポロメア・カタがキッカーを務めることになりそうだ。

帝京大学のほうは、大幅メンバー変更となった。PR細木康太郎、LO久保克斗、FLダアンジャロ・アスイ、No8安田司、SH片岡祐二、CTBニコラス・マクカランら6人は今季わずか2度目の先発となるが、経験豊富な選手も多くチームを落ち着かせるだろう。主にスタメンだったPR渡邉元太、LO山川一瑳SH土永雷、CTB押川敦治らはリザーブとなる。

過去の対戦成績

東海大学0勝、帝京大学6勝

2005 東海大学  0-62帝京大学
2009 東海大学13-14帝京大学
2010 東海大学22-36帝京大学
2015 東海大学17-27帝京大学
2016 東海大学26-33帝京大学
2017 東海大学12-31帝京大学

FW平均体重

東海大 104.3kg
帝京大 107.9kg

FW高身長選手

東海大 LOワイサケ・ララトゥブア193cm FLレキマ・ナサミラ190cm No8吉田大亮186cm
帝京大 LOアレクサンダー・マクロビー197cm LO久保克斗191cm FLダアンジャロ・アスイ190cm

 

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流通経済大学 14:00 天理大学(花園)

関東大学リーグ戦2位の流通経済大学は3回戦で筑波大学と引き分け、抽選で準々決勝への出場権を得た。一方の天理大学は、関西では負けなしで優勝し勝負の年に日本一を狙う。

流通経済大学は、CTBヴィリアメ・タカヤワ、WTBイノケ・ブルアら留学生の突破力のあるBK陣にあって、FB河野竣太の飛び出しが効果的でリーグ戦最多となる9トライをあげている。どこからでもどんな態勢からでもトライに結びつける爆発力を秘める。

天理大のほうは、1年生からレギュラーのSH藤原忍、SO松永拓朗、CTBシオサイア・フィフィタが4年になり、日本一を狙う勝負の年となっている。関西では関西学院大学にはやや受けに回って苦戦したが、次の同志社大学には前に出るディフェンスで前半から圧倒した。

出場メンバーチェック

流通経済大学は、3回戦が今季初先発となったLO平井寿太郎、SO柳田翔吾は続けてスタメンに。LOシンクル寛造、CTBヴィリアメ・タカヤワらがスタメンに復帰した。一方で、これまで全試合で先発してきたCTB土居大吾がメンバー外となっている。イノケ・ブルアはリザーブに控える。

対する天理大は、FB江本洸志が戻ったことにより、松永拓朗が定位置のSOに戻る。スタメンが多かったナイバルワガ・セタや同志社大学戦でいい動きを見せていたSO藤田大輝はリザーブに入った。

過去の対戦成績

流通経済大学1勝、天理大学1勝

2012 流通経済大学36-24天理大学
2019 流通経済大学28-58天理大学

FW平均体重

流経大 108.3kg
天理大 102.4kg

FW高身長選手

流経大 LOシンクル寛造189cm FLシオネ・リクアタ188cm FLタマ・カペネ188cm LO平井寿太郎188cm PR津嘉山廉人187cm
天理大 LOアシペリ・モアラ185cm LO中鹿駿181cm

 

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第57回 大学選手権

 

【結果と注目ポイント】慶応vs京産 流経vs筑波など 大学選手権3回戦 … 第57回全国大学ラグビーフットボール選手権大会

概要

「第57回全国大学ラグビーフットボール選手権大会」の3回戦は、12/13(日)に3試合が行われベスト8が出揃った。なお、同志社大学は出場辞退により試合は中止、帝京大学の不戦勝となった。準々決勝は12/19(土)、秩父ラグビー場と花園ラグビー場で2試合ずつが予定されている。

準々決勝へは、3回戦で勝利した慶應義塾大学日本大学、不戦勝の帝京大学、引分抽選により出場権を得た流通経済大学がすすむ。

トーナメント

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大学選手権2020-2021

ラグビーマガジン 2021年 01 月号 [別冊付録:ラグビーカレンダー2021] 

 

12/13(日)

日本大学108-0福岡工業大学秩父宮

関東大学リーグ戦3位の日本大に対し、福岡工業大学は九州学生リーグ1位となり1回戦で八戸学院大学を2回戦で朝日大学を破って3回戦進出。

試合のほうは、開始早々から日本大学が畳みかける。前半4分にラインアウトからのモールで押しすすんでNo8シオネ・ハラシリが先制トライ、このあとWTBナサニエル・トゥポウの4つのトライなどで、前半だけで11トライの猛攻を見せて61-0と日本大学がリードして前半を終える。

後半も日本大学の勢いは止まらない。後半4分、CTBフレイザー・クワークが抜け出すと相手ディフェンスを引きずりながらインゴールに押さえた。防戦一方の福岡工業大学だったが、25分に自陣10mライン手前からつないでNo8鎌田凌が突破、ゴール前にキックで転がすもトライはならず。このほか、ゴール前ラックからFL平井喬士がインゴールに押さえようとするシーンもあったがタックルを受けてボールがこぼれてトライならず。さらにトライを加えた日本大学が108-0で勝利し、準々決勝へ駒をすすめた。

注目ポイント

日本大学は、リーグ第6節の大東大戦で88点を奪ったのに続き、108点と大量得点を奪った。ただ、コンバージョンはSO饒平名悠斗が7本中2本、FB普久原琉が4本中1本、さらにWTB呉尚俊は2本中1本との成功にとどまった。このあとSH前川李蘭が5本中5本を決めたが、CTB広瀬龍二とSH前川李蘭が不在時のキッカーにはやや不安を残した。

福岡工業大学のほうは、九州学生リーグから大学選手権1,2回戦でも試合の入りが課題となっていたが、相手のレベルが上がり会場も秩父宮ということで難しい面があったか。ただ、2回戦で朝日大学と好ゲームを繰り広げただけに、地域のリーグに希望を与えるような爪痕を残したかった。

 

慶應義塾大学47-14京都産業大学(花園)

ともにFWにこだわりがありひたむきなプレイをする慶應義塾大学(関東大学対抗戦2位)と京都産業大学(関西大学ラグビー3位)の一戦となった。

試合は慶應義塾大学が先制。前半4分、相手ゴール前ラックからPR竹内寛が押し込み先制トライを決める。対する京都産業大学は、19分に相手ゴール前でペナルティをもらうとNo8ヴェア・タモエフォラウが突進しそのままインゴールに押さえた。

しかし、慶応大は21分にFL山本凱がラックサイドを抜け出してトライ、27分にはパスを受けたPR大山祥平をLO北村裕輝がサポートしながらインゴールに飛び込み差を広げる。さらに42分にもHO原田衛が押し込んでトライを加え、28-7とリードして前半を折り返す。

後半先に得点したのは京都産業大学、7分にFWのアタックでゴール前に押し込むとSH廣田瞬がトライ。このあとも敵陣に攻め込むが、BK展開が乱れて慶應義塾大学CTBイサコ・エノサがボールを奪うとそのまま独走してトライ、得点差は再び21点に。このあともトライを加えた慶應義塾大学が47-14で勝利し、準々決勝で早稲田大学に挑む。

注目ポイント

慶應義塾大学は、これまで戦ってきた通りFWを軸にしたディフェンスでペースをつかみ、前半はFWで4つのトライを奪った。また、対抗戦最終節からサイズのあるCTBイサコ・エノサをスタメンにおくことで、BKにもためができる。

京都産業大学は前半途中から流れを奪われたが、後半早々のトライで流れをつかみかける。しかし、そのタイミングでマイボールを奪われてトライを決められると、徐々にスクラムでも劣勢に。また、今季は昨年リーグ7トライのWTB堀田礼恩を生かす形をつくれなかった。

 

流通経済大学19-19筑波大学秩父宮

茨城ダービーは、関東大学リーグ戦2位の流通経済大学関東大学対抗戦5位の筑波大学との対戦。

試合は前半4分、筑波大学が相手陣10mラインでFB松永貫汰がパスを受けて抜け出すと、最後はWTB植村陽彦が先制トライ。今度は流通経済大学、21分に相手ゴール前に迫るとパスを受けたLOタマ・カペネがインゴールに飛び込んだ。さらに、ピンチを主将FL坂本侑翼のタックルで凌ぐと、30分にCTB中川彪流が左サイドライン際にグラバーキック、FB河野竣太が足にかけてインゴールに転がったボールを押さえた。

追う筑波大学は、35分に自陣22mライン付近からCTB岡﨑航大が抜け出すと40m近く独走、ボールはSH鈴村淳史からWTB仁熊秀斗に渡りトライを決めて14-12と逆転。このまま前半終了となる。

後半先手を取ったのは筑波大学、11分に相手ゴール前でのマイボールスクラムからSH鈴村淳史が持ち出しサイドを突いてトライ。しかしすぐに反撃に出た流通経済大学は、14分に中央から左サイドへのグラバーキックをLOタマ・カペネが拾ってオフロードパスでWTBイノケ・ブルアにつなぎトライ、ゴールも決まって19-19の同点に。

トライ、ゴールとも同数のため準々決勝進出は抽選に、女神は流通経済大学に微笑んだ。

注目ポイント

流通経済大学は、爆発的に流れを持っていくことはできなかったが、グラバーキックからのトライやオフロードパスでつないでのトライなど「らしさ」を見せた。また、ディフェンスでも主将FL坂本侑翼の素晴らしいタックルなど随所でいいプレイを見せた。

筑波大学のほうは、対抗戦では後半に突き放されるケースもあったが、後半は粘りのディフェンスで1トライに抑えたことが引き分けにつながった。抽選という形でシーズンを終えることになったが、BKの展開力やひたむきなディフェンスを後輩たちに見せることができたのではないだろうか。

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慶応vs京産 流経vs筑波など 大学選手権3回戦 直前チェック … 第57回全国大学ラグビーフットボール選手権大会

概要

「第57回全国大学ラグビーフットボール選手権大会」は、12/13(日)に3回戦の3試合が行われる。予定されていた「同志社大学vs帝京大学」は、同志社大学が出場辞退のため帝京大学が不戦勝となる。3回戦に勝利したチームは、12/19(土)の準々決勝に進む。出場校は次の通りとなっている。

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トーナメント

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大学選手権2020-2021

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12/13(日)

慶應義塾大学 1130 京都産業大学(花園)

関東大学対抗戦3位の慶応大は、出足の早いディフェンスを軸に戦ってきた。明治大を12点に、早稲田を22点に押さえたディフェンスは対抗戦随一と言える。攻撃では40トライのうち70%にあたる28トライをFWで奪ってきた。大学選手権でもFWで勝負する。

関西大学ラグビーAリーグ3位となった京産大、こちらも強みはFW。47年の長きに渡って指導した大西健監督が勇退するも、京産大のレジェンド田倉政憲コーチがFWを鍛える。関西では最高となる62.5%のトライがFWによるものだった。練習量ではどこにも負けない自負がある。

互いにFWのひたむきなプレイを軸とするチームであり、FW同士のぶつかりあいが見られるだろう。ただ、負けたら終わりの大学選手権で、ハイパントや攻め込んでのPKなどFWのタックルやぶつかり合いを避けるようなプレイを互いにどの程度混ぜてくるか。

対抗戦で5勝の慶応大有利と見るのが自然だが、近年の京産大は大学選手権では力を出し切っており、2016に明治大を破ったほか接戦に持ち込むことが多く注目の一戦となる。

出場メンバーチェック

慶応大は、対抗戦11トライのHO原田衛、倒して素早く絡むFL山本凱らのFW陣、ハーフ団や体を張るCTB三木亮弥、1年生FB山田響(報徳学園)らBKも順当に出場予定。前節初めてスタメン出場した1年生No8福澤慎太郎(本郷)とCTBイサコ・エノサは3回戦もスタメンとして出場。

京産大のほうは、留学生のLOアサエリ・ラウシ、No8ヴェア・タモエフォラウ、CTBニコラス・ホフアはこれまで通りスタメン。今季いい動きを見せていたSO西仲隼はメンバー外、SOには順位決定戦に続き家村健太が入る。前節欠場したPR平野叶翔がスタメン復帰、トライゲッターWTB堀田礼恩はリザーブとしてメンバーに名を連ねた。

なお、ともに先発する慶応大CTB三木亮弥と京産大FL三木皓生は兄弟対決となる。

過去の対戦成績

慶応大3勝、京産大0勝

2005 慶応大17-15京産大
2014 慶応大52-21京産大
2018 慶応大43-25京産大

FW平均体重

慶応大   99.5kg
京産大 106.6kg

FW高身長選手

慶応大 LO大山祥平185cm LO相部開哉184cm
京産大 LOアサエリ・ラウシ187cm No8ヴェア・タモエフォラウ186cm

チーム情報

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同志社大学 中止 帝京大学

同志社大学が出場辞退、関西大学ラグビーAリーグからの繰り上げ出場はなく帝京大学の不戦勝。

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日本大学 1130 福岡工業大学秩父宮

関東大学リーグ戦を3位で終えた日本大、リーグ戦では得点は伸びなかったが第6節の大東大戦では88得点と爆発した。強力なスクラムなどFWを軸にゲームをつくるが、BKにはWTB水間夢翔やCTBフレーザー・クワーク、WTBナサニエル・トゥポウら留学生を止めるのは困難だ。

九州学生リーグの福工大は2年ぶり28回目の優勝を決め、大学選手権1回戦で八戸学院大学を破ると、2回戦では朝日大学にはロスタイムのトライで逆転し28-24と勝利した。この2回戦を含めて九州学生リーグでも先に走られながら逆転する展開が多かった。

日本大は、序盤からFWを軸に試合を組み立てることが予想される。福工大のほうは、セットプレイと試合の入りから力を発揮することが重要、秩父宮の観衆の前で雰囲気に飲まれないように戦いたい。

出場メンバーチェック

日本大は、PR坂本駿介、HO藤村琉士、PR岩上龍の強力な第一列、シオネ・ハラシリはNo8に入り、1年生FL井上風雅(東福岡)がスタメンに抜擢。また、リーグ戦全試合に先発したCTB広瀬龍二がメンバー外、CTBには齋藤芳徳がはいった。

福工大のほうは、PR今村彰吾がスタメンに戻り、主にスタメンで出場していたWTB井上柊斗がメンバー外となった。主将FB香山海渡のほか、目黒学院出身のCTBヴァカラヒ・シオエリは110kg、突破役として期待される。

過去の対戦成績

対戦なし

FW平均体重

日本大 101.1kg
福工大   99.1kg

FW高身長選手

日本大 LO趙誠悠183cm LO板倉正矢183cm
福工大 LO久保田涼太185cm LO阿世知諒181cm

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流通経済大学 1400 筑波大学秩父宮

関東大学リーグ戦2位の流経大は、昨年と比べるとトライ数は41から51に、失トライは30から22と向上した。トライではFB河野竣太が9、CTBヴィリアメ・タカヤワが6など51トライのうちBKで31トライを奪った。また、東海大戦では一時同点となる4連続トライを奪うなど畳みかけるような爆発力も持っており、波に乗ればどこからでもトライにつなげる。

筑波大は初戦で慶応大を下すなど4勝3敗、対抗戦5位となった。とくにBK陣は対抗戦上位でも引けを取らず、FB松永貫汰らを中心に多彩な攻めを見せる。ただ、ペナルティが82というのは対抗戦最多、フィジカルが強い相手にペナルティを少なく80分間戦い抜けるか。そのために、選手交代やサインプレイでリズムを変えるなど多くの引き出しを準備してくるだろう。

出場メンバーチェック

流経大は、主にスタメンで活躍していたCTBヴィリアメ・タカヤワ、WTB園田亜弥斗がリーグ最終節に続き欠場、SO柳田翔吾、WTBイノケ・ブルアがスタメンとなった。FWは188cmのLO平井寿太郎が初スタメン、主力のLOシンクル寛造、LOアピサロメ・ポギドラウ、FL篠澤輝らはリザーブに入る。

対する筑波大は、対抗戦最終節でNo8だった深山竣介、CTB谷山隼大が外れるが、FL岩田真樹とWTB仁熊秀斗がスタメン復帰。前節リザーブから入って大活躍したFB松永貫汰がスタメンに戻るなど、BKは主将CTB岡﨑航大を中心に経験豊富なメンバーが揃う。

過去の対戦成績

流経大1勝、筑波大1勝

2010 流経大33-27筑波大
2013 流経大11-36筑波大

FW平均体重

流経大 105.6kg
筑波大   98.4kg

FW高身長選手

流経大 LO平井寿太郎188cm LOタマ・カペネ188cm No8シオネ・リクアタ PR津嘉山廉人187cm
筑波大 LO八木澤龍翔188cm FL梁川賢吉188cm LO中原健太183cm

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大学選手権2020-2021 3回戦

 

第57回 大学選手権(2020-2021) … 出場校の戦力チェック

概要

「第57回 全国大学ラグビーフットボール選手権大会(通称:大学選手権)」は、2020年11月21日(土)から1回戦が始まっており、12月13日(日)より関東や関西のチームを含めた3回戦が実施される。また、決勝は1月11日(月・祝)に国立競技場で行われることが決まっている。

出場校の内訳は、関東大学対抗戦、関東大学リーグ戦、関西大学ラグビーから各3チーム、九州学生リーグ、北海道東北代表、東海北陸中国四国代表が各1チーム、さらに昨年の優勝、準優勝のそれぞれのチームが所属するリーグから増枠となる。昨年は関東大学対抗戦同士の決勝となったため、関東大学対抗戦は2枠増えて5チームが出場できる。

ここでは、このほど全試合を終えて順位が確定した関東と関西からの出場する11チームについて、紹介したい。

昨年は早明戦で敗れた早稲田が大学選手権決勝の舞台で雪辱を果たし、45-35で16回目の学生日本一に輝いた。

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トーナメント表

組み合わせは次の通りだが、同志社が辞退し同リーグからの繰り上げ出場はないことが決定しているため、3回戦の「同志社vs帝京大」は帝京大の不戦勝となる。

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大学選手権2020-2021 トーナメント

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出場校

関東大学対抗戦

関東大学対抗戦からは5チームが出場する。2007年以降13年連続で優勝は関東大学対抗戦のチームとなっている。過去に優勝経験のあるチームは、早稲田、明治大、帝京大、慶応大、日体大の5チーム。

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明治大学(11年連続49回目)

対抗戦では、慶応大に敗れたものの早明戦に快勝し優勝を決めた。実戦不足のシーズンにあって、相手に合わせすぎずに明治らしいラグビーを軸に戦った。2年ぶり14度目の頂点を目指す。

今季は期待の大きかったSO山沢京平をけがで欠くが、突破力のある主将No8箸本龍雅、ラインアウトなどでLO片倉康瑛、急遽SOに入っても安定感を見せた森勇登ら4年生が引っ張る。その他、キックに定評のあるFB雲山弘貴や大型CTB児玉樹、キレのある走りのWTB石田吉平らにも注目。

早稲田大学(37年連続54回目)

FWもBKもハイレベルのメンバーが揃う早稲田は、相手の強みを消しながら勝ち続けたが、全勝で迎えた早明戦には敗れて2位となった。連覇を信じて巻き返しを狙う。

FWには経験豊富なPR小林賢太らの第一列と第二列、第三列には早明戦で激しい突破を見せたFL相良昌彦、そして主将No8丸尾崇真がチームをまとめる。BKにもWTB古賀由教、CTB長田智希、FB河瀬諒介ら経験豊富な注目の選手が並ぶ。

慶應義塾大学(2年ぶり37回目)

対抗戦を5勝2敗で終えた慶応大は、失トライは7戦で13と最少、低く速い「魂のタックル」などディフェンスで圧倒的な力を見せた。大学選手権での京産大とのFW対決は注目だ。

全チームで最多となる11トライのHO原田衛、倒れた相手に素早く絡むFL山本凱らFWを中心に一体感のあるプレイは見るべきものがある。BKはやや小柄だが走力のある選手が並び、体を張るCTB三木亮弥、1年生FB山田響のランも見ものだ。

帝京大学(22年連続28回目)

昨年に続いて4勝3敗の帝京大は、攻撃面では1試合平均9.9トライ65.6得点と圧倒した。後半の得点力を上げることができれば頂点も見えてくる。9連覇が途切れて3年、復活なるか。

HO江良颯、No8奥井章仁ら1年生の活躍もあり層に厚みを増し、強力なFW陣がモールを組むなど多くの得点を奪ってきた。BKも経験豊富なメンバーが揃い、突破力のあるCTB尾崎泰雅や主将不在時に存在感を示したFB奥村翔らの動きは楽しみだ。

筑波大学(3年連続23回目)

開幕戦で慶応大に勝利した筑波大は、4勝3敗で対抗戦を終えた。敗れはしたものの明治大戦のラインアウトでのサインプレイは見事、フィジカルで上回る相手に仕掛けで勝負する。

FWは上背はないが、FLには飛高昂空、中田都来らは素早い動きでタックルに入る。BKはSO山田雅也のキックやFB松永貫汰、WTB植村陽彦、WTB仁熊秀斗らのランには見応えがあり、主将岡﨑航大らCTBも動きはいい。

 

関東大学リーグ戦

3チームが出場する関東大学リーグ戦は、優勝したのは2006年が最後となっている。過去には、関東学院、法政大、大東大の3チームが優勝を経験している。 

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東海大学(16年連続18回目)

日本大との最終戦を出場辞退で不戦敗となったが、6勝1敗で3連覇を達成。要所に留学生が入り攻守にバランスが取れたチームとなっている。大学選手権は準優勝3回、初優勝を目指す。

主将No8吉田大亮が体を張ってFWを中心にチームをまとめ、BKでも4年生のCTB赤城凛やCTB杉浦拓実が体を張って支える。SO武藤ゆらぎ、WTB谷口宜顕の2人の1年生はのびのびとプレイできており、また、FB酒井亮治がときおり見せる飛び出しも効果的だ。

流通経済大学(13年連続21回目)

ダイナミックラグビーを掲げてどこからでもトライをとる流経大、リーグ戦は東海大に敗れたが4連続トライで26点差を追いつく場面もあった。大学選手権では、初のベスト4を狙う。

FL坂本侑翼を中心にFWはひたむきなプレイを見せ、BKはヴィリアメ・タカヤワやイノケ・ブルアの留学生が核となってボールをどんどんつないでいく。また、最多9トライのFB河野竣太はタイミングのいい飛び出しでトライを重ねる。

日本大学(2年連続19回目)

流経大に敗れて1敗で迎えた最終東海大戦は不戦勝。得点は伸びなかったが、ペナルティが少なく失点は抑えることができた。現キャノン監督の沢木敬介を擁した1997以来のベスト4に挑む。

HO藤村琉士が第2節に復帰するとFWは安定した。WTB水間夢翔はどこにでも顔を出しフル回転、8トライとリーグ2位のトライをあげた。同じくWTBのナサニエル・トゥポウも6トライとトライゲッターとしての仕事を果たした。

 

関西大学ラグビー

関西大学ラグビーのチームの優勝は1980,1982-1984の4回、いずれも同志社が優勝している。

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天理大学(7年連続29回目)

関学大戦でやや受けにまわったが、全試合を通じて危なげなく勝利して5連覇を遂げた。大学選手権では2度の準優勝、4年生に主力が多い今季は優勝を狙う勝負の年となる。

FW第一列は安定しており、LOアシペリ・モアラやLO中鹿駿、No8山村勝悟らは突破力がある。不動のFB江本洸志にけががあったが、SO松永拓朗がFBに、SOには藤田大輝が入り影響を感じさせなかった。1年次から主力のSH藤原忍、SO松永拓朗、CTBシオサイア・フィフィタは4年生となりプレイに磨きがかかる。

同志社大学(2年連続52回目)

今季はひたむきにタックルを続けるFWがチーム支え、4戦で19トライのうち17本をBKで奪ってきた。大学選手権では一味違う同志社として挑むはずだったが、出場辞退で不戦敗となる。

FWは主将FL中尾泰星を中心に、80分間集中し続けようと一体になって取り組んできた。BKは1年生の岡野喬吾がいい動きを見せると、WTB山口楓斗、WTB和田悠一郎が相次いで復帰しチャンスをものにした。

突然のシーズン終了、中止となった定期戦を再検討するなど年度内に最後の勇姿を見せる場ができることを願う。

京都産業大学 (8年連続34回目)

京産大といえばFW、今季もそのままのカラーで戦ってきた。同志社にはやや受けにまわり敗れたが、順位決定戦では関学大にFW勝負を挑み勝利、大学選手権でもFWで勝負する。

FWはPR平野叶翔ら鍛えられた第一列と主将LO田中利輝、LOアサエリ・ラウシ、FL城間賢、No8ヴェア・タモエフォラウらが二列目三列目を担う。BKではSH廣田瞬、SO西仲隼のハーフ団の動きがいい。さらに、トライゲッターWTB堀田礼恩が復帰できると大きい。

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