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2020 関東大学対抗戦 第7節 <結果と注目ポイント> … 早明戦 慶応大vs帝京大など4試合

概要

関東大学対抗戦の最終節となる第7節は、12/5(土)に1試合、12/6(日)に3試合が行われた。

勝てば優勝となる早明戦は、明治大が勝利し優勝、早稲田は2位となった。大学選手権には、明治大早稲田が12/19(土)の準々決勝から、帝京大慶応大筑波大が12/13(日)の3回戦に出場する。

最終順位と勝敗、ボーナスポイントを含めない勝点は次の通り。中止の試合があったため、ボーナスポイントの付与はなし、入替戦もなしとなった。

1位 明治大 6勝1敗 勝点24
2位 早稲田 6勝1敗 勝点24
3位 慶応大 5勝2敗 勝点20
4位 帝京大 4勝3敗 勝点16
5位 筑波大 4勝3敗 勝点16
6位 日体大 2勝5敗 勝点8
7位 立教大 1勝6敗 勝点4
8位 青学大 0勝7敗 勝点0

 

関東大学対抗戦 対戦表

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12/5(土)

青学大(0) 17-22 立教大(4)

ここまで勝利のない両チームの最後の公式戦、1勝を目指してぶつかり合った。

試合は青学大が攻め込むものの得点には至らず、25分に立教大がマイボールスクラムから押し続けNo8紀伊雄介が先制トライを決める。37分にもスクラムからつないでSH北山翔太が抜け出してトライを追加、コンバージョンも成功。一方の青学大は40分にラインアウトモールから押し込んでトライを返し、立教大が12-7とリードして前半を終える。

後半、青学大は3分にSO桑田宗一郎がドロップゴールを決めると、さらに20分に相手ゴール前まで攻め込む。しかし、立教大はWTB青木天真が相手パスをインターセプト、そのまま走り続けてインゴールに飛び込む。28分にはPGを追加して差を広げるが、諦めない青学大は36分にラインアウトからのモールでトライを返す。ロスタイムに入って青学大はまたも相手ゴール近くでラインアウトから攻め込むと、立教大はFB小林将也のジャッカルで守りきり、22-17でAグループでの6年ぶりの勝利を飾った。

注目ポイント

青学大は、 試合序盤で立教大の粘り強いディフェンスに阻まれ、後半にもチャンスでインターセプトからトライを献上するなど攻めきれなかった。その結果、トライは前半40分と後半36分の2本、前後半とも早い時間帯に取り切れなかったことがそのまま敗戦につながり、勝利なしの8位に終わった。

立教大のほうは、HOに石塚大翔、FLに相良隆太と昨年入替戦を制した布陣で臨んだ。その試合の気迫が蘇ったのかしつこいディフェンスで勝負どころで守りきり、Aグループでは2014年以来となる勝利をつかんだ。スタメンには主将SH北山翔太を始め11人の4年生が名を連ねたが、その気迫は後輩に伝わったはずだ。

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12/6(日) 

筑波大(16) 41-14 日体大(8)

勝てば大学選手権出場となる両チーム、意地がぶつかり合う好ゲームが繰り広げられた。

試合は前半8分、攻め込んでいた日体大がFBハラトア・ヴァイレアのPGで先制。逆に27分、攻め込まれたところでFBハラトア・ヴァイレアのジャッカルでピンチを脱出、32分のピンチにもFBハラトア・ヴァイレアとSH本堂杏虎がボールを奪い返した。このあと、36分にFBハラトア・ヴァイレアがPGを決めると、筑波大は39分にSO山田雅也のPGで3-6と差を詰めて前半終了。

後半も日体大がいい形で攻めていたが、10分に筑波大が相手ゴール前ラックから展開し代わって入ったばかりのFB松永貫汰がトライを決める。16分にもLO中原健太が押し込んでトライを追加、さらに22分にも相手陣10mライン付近でパスを受けたFB松永貫汰がディフェンスを抜き去りトライ、22-9とリードを広げる。

追いかける日体大は28分、BK展開がやや乱れるも相手陣22mライン付近でFBハラトア・ヴァイレアが抜け出してインゴールに押さえた。しかし、筑波大の勢いは止まらず、33分にはラインアウトモールからFL楢本鼓太朗、35分のFB松永貫汰の見事なランなどでトライを追加、41-14で勝利し大学選手権出場を決めた。

注目ポイント

日体大はハラトア・ヴァイレアを中心に素晴らしいディフェンスを見せたが、後半に攻め込んでいたところで逆に筑波大にトライを許すと流れが変わる。今季は6戦でわずか10トライと攻撃面が課題、クリスチャン・ラウイと沢村舜の両ウィングを生かす形がつくれなかった。

日体大のディフェンスに受けにまわった感があった筑波大だったが、FB松永貫汰が後半7分に入って10分にチーム初トライを奪うと勢いを取り戻した。このあとも松永貫汰は2トライを加えてハットトリック、相手にタックルすらさせないランで走りきった。ランコースの見極めのよさのほか、スピードに乗ったまま小パントもできるため相手はつい見てしまうということもあるだろう。

次の記事に選手のコメントなどが詳しく書かれている。

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早稲田(24) 14-34 明治大(24)

勝ったほうが優勝となる第96回の早明戦。昨年の早明戦では明治大が快勝したものの、大学選手権決勝では早稲田の勝利となった。

試合が始まると、いい動きを見せる主将No8箸本龍雅らを中心に明治大が攻め込む。5分にはBK展開からWTB石川貴大がゴール右隅に飛び込みインゴールに押さえたかに見えたが、あとわずかのところではじかれグラウンディングならず。

16分には相手陣ゴール前でのラックからNo8箸本龍雅が持ち出しサイドを突くとタックルを浴びながらも先制トライ。続く19分、自陣からBK展開するとハーフウェイライン手前から走り込んできたNo8箸本龍雅が大きくゲイン、FL繁松哲太、WTB石川貴大といずれもオフロードパスでつないでトライを加えて14-0とする。

さらに、24分にラインアウトモールからHO田森海音が押し込んだ。しかし、今度は39分に早稲田がゴール前ラックからSH小西泰聖が抜け出し、最後はPR小林賢太がトライを返す。明治大が21-7とリードして前半を折り返す。

後半、先に得点したのは明治大、13分に右サイドでの相手ゴール前ラックから左サイドいっぱいまで展開すると、後半開始から入っていたWTB齊藤大朗がトライを決めて26-7。27分、追いかける早稲田はFL相良昌彦の突破からSH小西泰聖が抜け出してゴールポスト横に飛び込んだ。このあと43分にもWTB石田吉平が左隅にトライを決めて、明治大が34-14で勝利し関東大学対抗戦優勝となった。

早稲田の注目ポイント

前半にスクラムでコラプシングを取られ、ラインアウトでも反則を犯すなどセットプレイで乱れた。相手の強みを消しながら慶応大帝京大にも勝ってきたが、早明戦では自分たちの強みでありテーマとしてきたディフェンスはやや物足りなかったか。ただ、前半にモールで押し切られた明治大は後半は押させず、ゲーム中に修正してきたとこは見事だった。

全体に表情がやや硬い早稲田だったが、笑顔がトレードマークのWTB古賀由教の顔もやや曇りがちに見えた。平井亮佑や南徹哉らBKの4年生はメンバー外、スタメンにもリザーブにもBKの4年生は古賀由教だけということでプレッシャーは大きかったのかもしれない。そんな中で、SH小西泰聖は前に出る姿勢を見せ、FL相良昌彦は激しい動きで突破を図った。

明治の注目ポイント

対する明治大は、相手に合わせすぎず自分たちの強みを重視して戦った。田中澄憲監督によると「相手にフォーカスしすぎると自分の強みを忘れたり相手にコントロールされていることになる。自分たちの軸ありきである」ということだ。その結果として、スクラムラインアウトなどのセットプレイで優位に立った。

FWでは主将No8箸本龍雅やLO片倉康瑛ら4年生が期待通りの活躍を見せると、BKの4年生もSOとして2戦目の森勇登も安定したプレイを見せ、WTB石川貴大、WTB齊藤大朗はトライを決めた。SO森勇登が不慣れなポジションに専念できるのは、FB雲山弘貴の復帰して後ろに控えていることも大きいだろう。

上記の田中澄憲監督の話などは、以下のYouTubeで詳しく聞くことができる。

youtu.be

 

慶応大(20) 30-27 帝京大(16)

すでに大学選手権出場を決めている両チームの対戦は、帝京大が連勝していたが昨年は9年ぶりに慶応大が勝利している。

試合のほうは、前半2分に帝京大がPGで先制すると、6分に慶応大は相手ゴール前のラックからNo8福澤慎太郎が押し込んでトライ、コンバージョンも成功。さらに14分にはFB山田響がPGを決めて10-3とリードすると、自陣ゴール前でのピンチをしのぐ。

ところが28分、帝京大が展開しやや乱れたボールをCTB尾崎泰雅が拾ってゴール左隅に飛び込んでトライを返す。41分にも敵陣深く攻め込むと、中央左よりから右サイドいっぱいの大外まで展開してWTB平坂海人がトライ。慶応大は10-13と3点のビハインドで前半を終えた。

後半も帝京大の勢いが続く。8分に相手陣22mラインを越えたところでCTB尾崎泰雅が突破し、WTBミティエリ・ツイナカウヴァドラに渡りトライ。しかし、11分に慶応大ラインアウトモールから押し込んでHO原田衛が押さえると、29分にもラインアウトモールからHO原田衛がトライを重ね、20-20の同点となる。

35分に帝京大がモールでトライを奪って引き離すも、41分に慶応大が相手ゴール前でFWが粘ってトライ、さらにロスタイムの48分にはモールで取り切れないながらFWで押し込みFL山本凱がトライを決めて逆転、慶応大が30-27で勝利した。

注目ポイント

慶応大は低く速いタックルなどで相手の攻撃を阻んできたが、BKを大きく展開されてトライを奪われる場面もあった。しかし、最後の粘りと集中力は見事で、逆転勝利を成し遂げた。また、練習ではほとんどミスしないというFB山田響は、コンバージョン5本のうち成功はわずかに1本、これを糧にできるか。

帝京大のほうは、慶応大のディフェンスに手を焼いたが、明治大が11点、早稲田が22点しか取れなかったことを考えると27点はまずまずか。ただ、これまで敗れた2戦と同様に遅めの時間帯に勢いを失ってしまったところは、対策が必要だろう。

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関連リンク

関東大学対抗戦 チーム情報

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